子どもが勉強に集中しない!?親がよかれと思ってしていることをやめてみよう
- 育児・子育て
「子どもがまったく勉強に集中しない!」というお悩みを抱えている保護者のかたは少なくありません。集中できない状態の我が子に細かい注意を続けると、かえってその子のやる気を削いでしまう可能性すらあります。
「かおりメソッド」の提唱者で保護者に向けた家庭教育講座を開講している岩田かおりさんは、大切なことはお子さまが「勉強=快」と感じる仕掛けをすることだと語ります。保護者のかたへ伝えたい子育てのポイントについて聞きました。
勉強中の注意はほどほどでOK!指導のし過ぎはNG!
「うちの子、全然勉強に集中しなくて……」
保護者のかたのそんなお悩みを耳にすることがあります。お子さまの勉強姿勢に不満を抱き、つい「足をぶらぶらしない!」「鉛筆の持ち方が違うでしょ!」など注意をしてしまう保護者のかたもいるでしょう。
しかし、常に細かく注意されることはマイナスでしかなく、勉強嫌いになります。
たとえば、保護者のかたがさて!夕飯の準備に取り掛かろうか……と重い腰をあげたときに、「包丁の持ち方が違うよ」「姿勢をきちんとしなさい」と毎日注意をされ続けたらやる気を失いませんか?
子どもも大人と同じです。何度も細かく注意をされることで、やる気が削がれてしまう危険性があります。そうなれば、何度も繰り返し注意することはマイナスの効果しか生みません。
保護者のかたは、お子さまに対してモチベーションを削ぐ声かけをしていないか、振り返ってみましょう。
「勉強=快」にすることで子どもを学びに夢中にする
続いて、子どもが勉強に集中できない理由を考えてみましょう。
その理由は実にシンプルで、勉強そのものに興味がないからです。ゲームやYouTubeなどへの熱量を見ればわかりますが、子どもは楽しいことには夢中になります。何時間でもかじりつくパワーを持っています。
そうした子どもの特性を理解したうえで、学習への興味を喚起する必要があります。お子さまが勉強の楽しさを知るには、ご家庭での仕掛けが重要です。具体的には、「あ、これ知っている!」「前に本で読んだことがあるよ!」など子どもに学習の取っ掛かりをつくっておいてあげることです。
こうした取っ掛かりがないまま、見たことも聞いたこともない学習内容に授業や問題集で出会ってしまうと、子どもは「勉強は楽しくないものだ」と感じてしまいます。
お子さまに学びを楽しめる姿勢を育むうえで重要なことは、「承認・探究・学びの杭打ち」です。お子さまのありのままを認め、興味のある分野に思い切り没頭する経験を大切にし、そして、学習につながるような橋渡しを保護者のかたがしてあげることが大切なのです。詳細は、 ガミガミ言わなくても勉強する子になる!子どもを「学び体質」にするのは、「承認」と2つのステップ をご覧ください。
そうはいっても、第一歩として何を始めたらよいのかわからないという保護者のかたには、まず「勉強=快」にする仕掛けをつくってほしいと思います。
たとえば、最初の段階では、お菓子やフルーツを食べながら勉強するというわかりやすい「快」でも大丈夫です。
できる!できない!に拘らないことがポイント
勉強の楽しさを知れば、子どもは自然と突き詰めていくようになります。そのためには、お子さまに細かいことを言わないようにすることです。
目の前のお子さまの姿勢や行動にやきもきしてしまうこともあるでしょうが、子どもを見過ぎない事が大切です。足し算やひらがなも何度も繰り返せばできるようになります。大人でも、料理に苦手意識を持っていても、続けていれば千切りもできるようになりますよね。
それよりも、「勉強=不快」というイメージを持ってしまうことのほうが後に大きな問題となります。幼児期から小学3年生くらいまでに、「勉強=快」という感覚を育めるとよいでしょう。早いうちに、勉強に対する前向きな気持ちを持てるようにしていくことが肝要です。
勉強が楽しいと思える体験を繰り返しておけば、お子さまが高学年になるころには自ら学習に取り組めるようになっていきます。ぜひ、ご参考になさってください。
まとめ & 実践 TIPS
お子さまは楽しいことに対しては夢中で取り組みます。勉強に集中できない子に、注意を続けると一層学びへの意欲を落としてしまう可能性もあるのです。大切なことは、ご家庭の中にお子さまが「勉強=快」と感じる仕掛けをつくっていくことです。
勉強の楽しさを知り、主体的に学習に向かえるお子さまへと成長を促していけるとよいですね。
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