【体験談】小学生の習い事に人気の「武道」5選。どんなことが身に付くか、先輩親子に聞いてみた!
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小学生の定番の習い事である「武道」。しかし「武道」と一言でいっても、種類はさまざまで、「一体何を習わせたらいいの?」と悩む保護者のかたも多いのではないでしょうか? そこで、武道を習っていた大学生と、武道を習っていた子を持つ保護者のかたに、武道のよさや身に付いたことを教えていただきました。
※2025年2月に行った、「進研ゼミ」受講経験のある大学生向けアンケート(134名回答)、保護者向けアンケート(1,483名回答)に寄せられた体験談をもとに作成。
【柔道】自分だけでなく周りの人たちと共に成長する
柔道とは?
オリンピックの正式競技になっている柔道。畳の上で選手同士が一対一で試合をする武道です。相手がいてこそ学ぶことができ、また試合ができるため、相手には特に礼をつくすことを大切にしています。
柔道経験者からは、体づくりだけでなく、考える力も身に付くという声があり、保護者のかたからは「試合を通じて勝つ喜びや負ける悔しさを経験できる」「心身が強くなり、人に優しくなれる」などの声がありました。
柔道の体験談を紹介
中学生の時まで柔道を習っていました。試合に勝つために「体力をつける」「相手が前に出たら流れを利用して背負う」など、何も考えずにただやるのではなく、常に考えながら練習や試合をしていました。予測不能なことが起こった時の対応を学んだことで、計画どおりに勉強が進まない時に、慌てず他の計画を立てるということに応用することができたと思います。(国学院大・1年・K.M)
私が子どものころに、柔道関係者の父から教わっていました。今と時代は違いますが、変質者は昔からいました。逃げる・大声を出すだけでは安全に逃げることはできません。武道を心得ている子どもは立ち方、歩き方、声の張りが違うので、防犯対策の1つになると思っています。自分より弱い者への力加減も学べます。心身が強く、優しくなれる習い事ですよ。(年長以下の子の保護者のかた)
【剣道】稽古を通じて心身を鍛錬し、礼法を重んじる
剣道とは?
江戸時代に定着した竹刀で行う剣術の稽古を直接の起源としている剣道。剣道防具を着用し、竹刀を使って一対一で打突し合う武道です。稽古を通じて心身を鍛錬し、礼法を重んじる指導で、相手を尊重し心豊かな人間の育成を目指しています。
剣道で「礼儀作法が身に付いた」「姿勢がよくなった」「試合や審査を経験することで本番に強くなった」「昇級試験があるため上達が目に見える」などと感じるかたが多く見られました。
剣道の体験談を紹介
子どもが剣道を習っています。礼儀が身に付くこと、大きな声で挨拶や返事ができること、裸足で稽古をするので風邪など引きにくく身体が強くなり、「習ってよかった」と思っています。(中1の保護者のかた)
現在、子どもが剣道をしています。礼儀や相手への思いやり(仲間や対戦相手を含む)、師への尊敬の念、自分自身に負けない強さを持てるようになり、武道をしていてよかったと思います。昇段審査もあり、上達が級や段という目に見える形でわかるのもいいと思っています。(中1の保護者のかた)
今、娘も息子も、剣道をしています。礼に始まり、礼で終わるというくらい、礼儀作法は身に付いているので、春には担任の先生が代わるたびに、「礼儀正しいです!」と言われます。そして、我慢強さですね。稽古して稽古して、結果が出ない時もありますが、やり切ったあとに結果がついてくる爽快感があるようです。かっこいい二人だと思っています!(中1の保護者のかた)
子どもが剣道を習い始めたばかりですが、姿勢がよくなり、話を聞く姿勢が身に付いてきました。先生にも「姿勢がよくなったね」と声をかけられました。横を見て同じ作法を行い、集団行動がとれるようになりつつあります。勉強の時間の集中力も上がってきています。(小5の保護者のかた)
子どもが3人とも、小学1年生から剣道を習っています。普段の稽古は先生方や仲間がいますが、試合や審査となると己の力だけで戦わなければならず、度々あるそのような場面を経験して本番に強くなってきた気がします。「試験や発表会よりも剣道の試合のほうが緊張するから、今日は全然緊張しなかった」とたびたび言っています。(小6の保護者のかた)
【空手】形と組手、子どもの性格に合わせて選べる
空手とは?
空手は、突き・蹴り・受け・転身・投げ・固め・極めなどの技を活用した武道です。空手には、仮想の敵に対して攻撃技と防御技を組み合わせた演武「形」と、二人の選手が対戦する「組手」の大きな二つのカテゴリがあります。
空手で教えてもらった礼や挨拶、立ち方などは、普段の生活でも生きているという声がありました。小学生ではなかなか経験することがない、マナーや上下関係について学べる点も空手のよさ。定期的に昇級試験や大会があると、努力の大切さも学べそうです。
空手の体験談を紹介
小学生のころから空手をずっと習っています。最初は本当に弱く負けてばかりでしたが、地道にコツコツ辞めずに続けていたおかげで、ほんの少しずつではありますが、強くなっていきました。地道に努力することの大切さを学び、空手の経験が勉強やそれ以外のさまざまなことに生かされていると思います。(横浜国立大・3年・S.Y)
空手を年中~中1まで習いました。試合の勝ち負けにはまったくこだわらない先生でしたが、特に上下関係やマナーについては厳しく言われました。叱られず育つ子が多いなか、親ではない他の誰かに厳しく指導されることで、少しの出来事にも動じない心が育っていると思います。(中部大・2年・D.K)
小、中と空手を習っていました。始めた時からずっと、礼や立ち方を意識するように言われました。特に礼は普段の生活でも使うので、ほめられる時もあり、習っていてよかったなと思いました。昇級試験や大会など、自分の身ひとつで評価されるので、練習すればするほど上手になれる、がんばる分だけ結果になる、ということを実感しました。(鳥取大・2年・I.N)
子どもが空手を習っています。武道は体を鍛えるだけではなく、自分の弱いところを見つけ心身を鍛えるためにもなり、礼儀や秩序を教えるために役に立ちます。理不尽な世の中でも生きていくために必要なスキルを身に付けられるように続けさせていますが、最近は自ら上の段を目指すようになってきました。(小3の保護者のかた)
子どもが空手を習っています。声を出せるようになったことがよかったです。また、自分のパンチや蹴りは強いという自信からか、他の子に不用意に手をあげなくなりました。他の子から戦いごっこで殴られそうになった時も、反射的に受け身を取ることができているようです。(小2の保護者のかた)
子どもが空手を約8年続けています。文武両道、上下関係、礼儀を習うには武道が一番だと思い、その中で身を守る術を習うため空手にしました。初めはナヨナヨしていて泣いてばかりでしたが、試合を経験するにつれ精神的にも強くなりました。どのスポーツにでも使える体幹を鍛えられたので、中学のバドミントン部でも生かせていると思います。試合の緊張感を体験しているので、試験の緊張感も乗り越えやすいと思います。(中2の保護者のかた)
【合気道】試合がなく誰でも始めやすい
合気道は、日本の伝統武術と精神的な修業を経て、開祖・植芝盛平によって創始された現代武道です。稽古を通じて、心身を鍛錬し自分を高めていくことが目的のため、老若男女誰でも始めやすい武道といえるでしょう。
合気道を習うことで、「体の動かし方が学べた」「目標を立てて取り組む経験ができた」という声がありました。試合はないけれど、がんばりによって階級が上がっていくためやりがいが感じられそうです。
合気道体験談を紹介
子どもが3歳の時から、合気道を習っています。体の動かし方がよくなっているのに加えて、同じ年の子だけでなく、異年齢の大人のかたともコミュニケーションを取れるようになりました。(小2の保護者のかた)
子どもが5歳~現在まで、合気道を習っています。普段、外遊びをしないのでよい運動になっています。また、昇級審査があるので、目標を立てて取り組む経験になっています。(小3の保護者のかた)
【少林寺拳法】心身を鍛えて自信につなげる
少林寺拳法は、護身術を基本とした日本発祥の武道です。まずは自分や他人を不正な暴力から守り、それから反撃する技法体系になっています。勝ち負けは競いませんが、正しく心身を鍛えることで技が磨かれると共に、自信も得られるでしょう。
演武大会や昇級試験に挑戦することで、精神力が鍛えられ自信につながるという声がありました。護身術が身に付くだけでなく、心身共に成長ができそうです。
少林寺拳法の体験談を紹介
現在、子どもが少林寺拳法を習っています。まだ半年程ですが、演武大会や昇級試験などがあり、人前に出ることや自分を表現することが苦手な娘には、かなり勇気のいることが多くあります。参加・挑戦することで精神力が鍛えられ、自信につながります。また、さまざまな年齢のかたと関わり、教わったり教えたりすることで、対人力もつきました。(小5の保護者のかた)
まとめ & 実践 TIPS
武道は、礼儀作法が学びやすく、肉体面だけでなく精神面でも強くなるという声が多く挙がりました。柔道や剣道は相手と対戦する「組手」が中心です。一方、空手は「組手」と演武を行う「形」があります。合気道や少林寺拳法も武道に含まれますが、それぞれ異なる内容を持っています。お子さまの性格に合わせて、心身共に成長できる習い事が選べたらいいですね。
編集協力/海田幹子、Cue`s inc.
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