中間反抗期とは?接し方や声掛けのコツは?突き放すのは逆効果
- 育児・子育て
年長さんから小学校中学年ぐらいの子どもが反抗的な態度をとるようになり、どう対処してよいか頭を悩ませているパパママも多いようですね。実はこれは、2~3歳頃の「第1次反抗期」と思春期の「第2次反抗期」の間に訪れる「中間反抗期」といわれるものなのです。突き放すことは逆効果になるので、特徴や原因を押さえたうえで、接し方や声かけのコツを確認しておきましょう。
中間反抗期の特徴
中間反抗期の特徴はどのようなものなのでしょうか。まずは、「第一次反抗期」「第二次反抗期」との違いを押さえておきましょう。
・第一次反抗期:2〜3歳頃。イヤイヤ期とも呼ばれ、自分でやりたいという自己主張が生まれる時期。
・第二次反抗期:小学校高学年〜中学生の思春期に訪れる。自立心が芽生え、親や大人を否定して自分の価値観や自我を確立していく時期。
中間反抗期は、時期としては年長から小学校中学年頃のもの。個人によって訪れる時期に幅があるものとなっています。
中間反抗期の5つの特徴
中間反抗期の特徴としては、次の5つが挙げられます。
1 口答えをする
2 反抗的な態度をとる
3 なんでも自分でやりたがる
4 注意されても聞かない
5 親よりも友達を重視するようになる
これまでの子育ての中では見られなかった口答えや屁理屈が増えることで、保護者は戸惑ってしまうことも多いでしょう。
また、親の指示や干渉を嫌がり、友達との繋がりが強くなってくることに不安を覚えることもあるかもしれません。しかし、中間反抗期の中にある小学校3・4年生の時期は「ギャングエイジ」とも呼ばれ、この頃の子どもの大きな特徴となっています。
中間反抗期は子どもの成長の証
口答えや反抗的な態度、かんしゃくが増える中間反抗期は、保護者も戸惑いを覚えることが多くなるでしょう。「あんなに聞き分けの良かったうちの息子がどうして?」と自分の子育てを振り返って、暗澹たる気持ちになってしまうこともあるかもしれません。
しかし、これらはなんでも自分で考えて行動したいという気持ちの表れであり、子どもが成長している証です。この時期の子どもは自分の考えと周りの大人たちの意見が違うと、敏感に反応し自分の意思を貫こうとするので、それが反抗的な態度に見えることがあるのです。
また、中間反抗期の時期にある子どもは、これまでの親や身近な人だけの家中心の狭い世界から、学校や友人を通して広がった広い世界に適応しようと努力しています。それらのストレスや、疲れ、葛藤が、時に反抗的な態度にもつながるのです。子どもの発達の過程として、温かく見守る心の余裕を持ちましょう。
- 中間反抗期の特徴は口答えや反抗的な態度
- 自分で考えて行動したいという気持ちの表れ
- 中間反抗期は子どもが成長している証
中間反抗期が起きる原因
中間反抗期は、子どもが親に依存した状態から、自分で考え行動していこうという意志の表れです。中間反抗期が起きる原因としては、次の2つが挙げられます。
自立心の芽生え
中間反抗期の時期は、学校や友人関係を通して世界も人間関係も広くなっていくものです。それにより、幼児期のように親に何でも手助けしてもらったり、付き添ってもらったりするのではなく、自分自身で考え自由にしたいという自立心が強くなっていきます。そのため、親からの干渉や指示に反発することも増える傾向にあるのです。
友達関係のストレスや葛藤
学校などの集団生活で、新しい人間関係を築いたり、友達との関係性を深めていく時期ですが、なかなか最初からうまくはいかないものです。友達に思うように気持ちや意見を伝えられなかったり、ちょっとした行き違いによるいざこざもあるでしょう。それらのストレスや不安な気持ちが、親への反抗的な態度や口答えにも繋がることもあるものです。学校などで我慢している分、甘えられる存在である親にぶつけていると言えるでしょう。
中間反抗期の子どもへの接し方や声かけのコツ
中間反抗期の子どもへの対処法は、どのようにすればいいのでしょうか。反抗的な態度が多く見られるようになってきたら、まずはじっくりと子どもの話を聞いてみましょう。反抗的な言動には、なんらかの理由があるはずです。話を聞いてその理由がわかれば、一緒に解決策を考えることができますね。また言うことを聞かないのであれば、まずは子どもがやりたいようにやらせてみましょう。実際に自分の考え通り行動してみることで、気持ちが落ち着くこともあります。
声掛けをするときには「早くしなさい」とか「散らかしてはダメ」というような口調は避け、「ママは早くしてくれるほうが嬉しいな」や「ママは、散らかされたら嫌だよ」といった表現を使用するとよいでしょう。また注意する際には、その理由もきちんと伝えるようにしましょう。
- 子どもの話をじっくり聞く
- やりたいようにやらせてみる
- 子どもの目線に合わせた声掛けを
中間反抗期のNG対応
反抗的な態度をとるようになっても、まだまだ親に甘えたい年頃の子どもです。頭ごなしに叱ったり、突き放したりすることは避けましょう。「勝手にしなさい」とか「もう知らない」といった、突き放すような言葉を発してしまうと、子どもは自分を受け入れてもらえないという思いが強くなり、より反抗的な態度をとったり自分の気持ちを隠したりするようになることがあります。また子どもが一人でやってみたいということをむやみに禁止するような言動も、子どもの成長のことを考えると、控えたいものです。
そうはいっても、ついイライラしてしまうこともあるでしょう。そのようなときは、先輩ママの体験談を聞いたり、同じように中間反抗期の子どもに手を焼いているママ友やパパ友と情報交換をするのもおすすめです。育児は「孤育て」にならないことが重要だと言われます。先輩ママや同級生パパママと情報交換することで、保護者のストレスや暗澹とした気持ちを解消していくことができるはずです。1人で抱え込みすぎないように注意しましょう。
- まだまだ親に甘えたい年頃の子ども
- 突き放すような言葉は逆効果
- 子どもがやってみたいことをむやみに禁止する言動も避けよう
まとめ & 実践 TIPS
子どもが反抗的な態度をとったり口ごたえをしたりすると、ついイライラして頭ごなしに叱ってしまうこともあるでしょう。でも、大人への第一歩を踏み出そうとしているこの時期の子どもにとって、反抗によって意思表示をしたり、主張をしたりすることは、自分の価値観を確かなものとしていくために重要な役割を果たすものです。そのため、中間反抗期は自我の確立のために欠かせないプロセスと言えるでしょう。親子でじっくり話し合う時間をつくり、子どもを温かく見守りながら親子で一緒に成長していけたらよいですね。
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