ウグイスの3種類の鳴き声とは? 耳でも楽しむ野鳥観察
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多くの鳥が繁殖期を迎え、鳥のさえずりがあちこちから聞こえてくる季節になった。これから夏にかけて、出かけた先の海や山でも、たくさんの野鳥に出会うことだろう。都立東京港野鳥公園で、自然環境の調査や管理などを行うレンジャーの嶋村早樹氏に、子どもと一緒にできる野鳥観察の楽しみ方を伺った。
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春の訪れを告げるツバメの巣作りなど、野鳥の姿からは四季の移り変わりを感じることができます。日常の中で自然と触れ合う機会として、ぜひ子どもたちと一緒に野鳥観察を楽しんでみてください。都市部の川や公園の池に生息するカワセミなど、市街地でも鳥たちはたくましく生きています。私がレンジャーを務める都立東京港野鳥公園は近くに羽田空港がありますが、それでも1日平均30種の野鳥を観察できます。
スズメやカラスなどの身近な野鳥にも違いがあります。たとえば、カラスには「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」の2種類がいます。ハシブトガラスはくちばしが太く、木の上から食べ物をねらって地上に降りてきます。一方、ハシボソガラスはくちばしが細く、田畑や河原などで草の種や昆虫を歩きながら捕食します。
鳥の鳴き声にも「さえずり」「地鳴き」「ぐぜり」があります。さえずりは、主にオスが繁殖期に出す声、地鳴きはさえずり以外の声で、オス・メスとも同じ鳴き声です。ウグイスの「ホーホケキョ」はさえずりで、地鳴きは「チャッチャッ」と聞こえます。そして、ぐぜりは、さえずりの練習をする声。春になるころ、「ホーホケ」で止まったり、「ケキョ」とだけ聞こえたりしたら、ウグイスがさえずりの練習をしているのです。
住宅地で見かける野鳥にはムクドリやヒヨドリ、メジロなどがいます。他にも自然豊かな森林や高原の中でしか見られない種類も。鳥にはそれぞれ好きな環境があり、季節によって違った鳥が見られます。旅先などでは自然にも目や耳を傾けてみてください。普段とは違う野鳥に出会えることでしょう。
出典:身近な自然、野鳥観察入門【前編】日常生活に隠れている野鳥との出会い -ベネッセ教育情報サイト
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