中学受験と習い事の両立、どうする?

中学受験を目指す場合、学年が上がるに連れて塾に行く日数も家庭での学習時間も多くなっていきます。低学年から習い事をしていた場合、習い事は続けさせるべきなのか悩むご家庭も多いでしょう。中学受験と習い事は両立できるのか、森上教育研究所がお伝えします。

習い事との両立が中学受験の強みに

切り替えができ、やる気と体力があれば両立も可能

スポーツや音楽など習い事をしてきた子たちは、受験時の集中力が違います。文武両道と言いますが、これまで多くの受験生を見てきて、勉強と習い事は共に影響し合いながら伸びていくものだと感じています。

頭の切り替えができるお子さんの中には、習い事と勉強とをどちらも集中して取り組めるかたもいらっしゃいます。そういうかたは、習い事をやめずに最後まで受験勉強と両立して続けることも可能でしょう。

ただし1日に使える時間は限られており体力にも限界があるので、多くの場合習い事と受験勉強の両方こなしていると体力が続かず疲れてしまいます。お子さんが習い事をどうしても続けたいという場合は、相当のやる気と体力、そして時間のやりくりが必要となることはお子さんに伝えておきましょう。

無理に習い事をやめさせるのはNG

お子さんがそこまで習い事を続けたいわけではないということであれば、やめて受験勉強に集中するのもいいでしょう。しかし、無理にやめさせるのはお勧めしません。受験勉強は、自分で目標を持ったり、学習スケジュールを立てたりといったお子さん自身の受験への意欲が成功の大きなカギです。納得できないまま「やめさせられた」のでは、受験勉強への意欲は育ちにくいものです。

親御さんは、習い事をお子さん自身がどの程度続けたいと思っているのかについて考えを聞いたうえで、どうしても続けたいのであれば、体力は続きそうか、時間のやりくりはできそうかを検討しましょう。そして続けるのはやはり難しそうだとなった場合は、受験勉強のために習い事をやめることに納得できるのかについて、お子さんとしっかり話し合う時間を取ってほしいと思います。

習い事をやめる場合は子ども自身が納得できる「けじめ」を決める

コンクールや大会への出場などを「けじめ」に

お子さんと親御さんとの話し合いの結果、習い事をやめるという判断をした場合、次にどのタイミングまで習い事を頑張りたいのかを決める必要があります。例えば、音楽であればコンクール、スポーツであれば大会への出場などこれまで目標としてきたことが終わるタイミングでやめることにすれば、よい「けじめ」となるでしょう。

こうした「けじめ」を設定せずに何となく習い事をやめてずるずると勉強にシフトすると、お子さんに生煮え感が残ってしまいます。お子さん自身が納得して「ここまでは習い事もがんばるけど、ここからは勉強をがんばるぞ」と仕切り直しをすることが大事です。

ただ、「けじめ」の大会を夏休み以降に設定してしまうと、集団スポーツの場合など夏休みの大部分の時間を練習に費やすことになってしまいます。夏休みは受験対策においても大事な時期です。できれば6年生の夏休み前に「けじめ」を設定できるよう、お子さんと話し合いを進めてください。

きちんと「けじめ」をつけた達成感が受験の励みに

お子さん自身が納得して、自分が決めた目標まで頑張って「けじめ」を付けたという達成感は、その後の受験勉強へのスイッチの切り替えを後押ししてくれます。また、一つの事をやりとげたという成功体験は、受験においてもきっと頑張れるという励みになります。

お子さんが習い事に精一杯打ち込んだうえできちんと「けじめ」をつけて受験勉強へと切り替えられるよう、親御さんはしっかりと応援してあげてください。

まとめ & 実践 TIPS

切り替えの上手なお子さんは習い事と勉強の両立も可能ですが、相当のやる気と体力、そして時間のやりくりが必要です。そこまで続けたいわけではない場合はやめるのも一つの方法ですが、無理にやめさせるのではなく、コンクールや大会への出場などのちょうどよい「けじめ」を夏休み前に設定できるよう、お子さんとしっかり話し合いをしましょう。お子さん自身が納得して「けじめ」を付けられれば、その達成感は受験の励みになります。

プロフィール

森上展安

森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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