運動会や体育で活躍したい!速く走れる小学校低学年向けスニーカーの選びかた

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速く走るには、正しいフォームだけでなくスニーカー選びも重要です。どれだけ良い走り方を身につけたとしても、靴が合っていなければ足の動きを邪魔してしまい、思うように力を発揮できません。そこで、ミズノスポーツサービスのチーフインストラクターでジュニアランニング指導員の松岡遥介さんに速く走れるスニーカー選びのコツをお聞きしました。スニーカー選びから、お子さまの運動会での活躍をサポートしていきましょう!

この記事のポイント

速く走るには、足にあったサイズであることが大原則!

子どもの足は、12歳くらいまでは発達の途中にあります。骨格も形成段階であるため柔らかく、骨もしっかり噛み合ってはいません。だからこそ、走る際も足にあったサイズの靴でしっかりサポートすることが大切。サイズの合わない靴で走ると、次のような弊害が出てきてしまいます。

・靴の中で足が動いてしまい、走り方が崩れる
・骨や足の形が変形してしまう
・転びやすくなり、怪我のリスクが高まる

まずは、足にあったサイズを見極めて、速く走るための土台を整えてあげましょう。

正しいサイズの見極め方

正しいサイズを選ぶには、足型測定をしたうえで、プラス0.5cm、大きくてもプラス1cm以内のサイズを選ぶようにしましょう。足型測定ができない場合は、靴を履いてかかとを合わせて地面にトントンした後、つま先に余裕があり、指先が動かせる程度のサイズを選べば大丈夫です。

指先を動かせないと、走る際にしっかりと地面をとらえることができません。また、指先が必要以上に動きすぎる場合も注意が必要です。サイズが大きいことが考えられ、ぶかぶかの靴がずれないように指先に力を入れることを繰り返した結果、足の指がハンマーのように変形するハンマートゥになってしまうリスクも高まります。

速く走れるスニーカーに求められる「軽さ」「ソール」「かかと」「靴のとめ方」

速く走るためのスニーカー選びには、サイズ以外にもさまざまなチェック項目があります。選び方のポイントを理由と合わせてご紹介します。

軽い靴

重い靴だと、走る際に負担となってしまいます。重さの原因となってしまう装飾やデザインを避け、軽く走りやすいものを選ぶようにしましょう。

グリップ力のあるソール

ソール(靴底)は、地面に直接接する部分です。薄いものやすり減ったものでは、足が滑ってしまうため、しっかり地面をとらえて走れるグリップ力のあるものを選ぶようにしましょう。おすすめは、ソールにツメが搭載されているものです。地面に接地したときに、ツメがしっかりと地面をつかむため、強い推進力が生まれます。

走る際には、足の前側で地面をとらえます。そのため、足の前側にツメが搭載されていると、グリップ力がより高まります。子ども向けの靴はもちろん、アスリートが履くようなスパイクでも、推進力を高めるため足の前側にピン配列がされたものが多くあります。

左はミズノの陸上スパイク「シティウスウィング」で、右はミズノのジュニアモデル「スピードマッハ」。陸上スパイクのピン配列を基にした設計で、地面を力強くつかみ推進力を最大化させられる。

かかとはホールド感のあるものを

かかとは、体重を支える重要な部分。速く走るには、しっかりかかとを安定させることが必要です。そのため、スニーカーのかかとには「ヒールカウンター」と呼ばれる芯が入ってます。しっかりとかかとをフィットさせられるホールド感のあるものを選ぶようにしましょう。

また、スニーカーのかかとは踏まないようにするのも鉄則です。せっかく良いヒールカウンターが入っていても、踏んだりつぶしてしまっては、かかとを安定させるホールド感が損なわれてしまいます。

靴のとめ方と履き方

マジックテープや靴紐、ファスナーなど、靴をとめる方法はさまざまですが、いずれにおいても次の3点に気をつけてください。

1 必ずマジックテープや紐を緩めてから足を入れる
2 足を入れたら、かかとを地面にトントンとし、靴にフィットさせる
3 靴と足を包み込み、一体化させるようなイメージで紐やマジックテープをとめる

特に大切なのは、かかとを地面にトントンとしてフィットさせることです。フィットしないままに紐やマジックテープで固定してしまうと、靴ずれなど足のトラブルの原因にもなってしまいます。

また、お子さまによってはぎゅーっと強くとめすぎたり、ゆるくとめてしまったりすることもあるようです。きつくしすぎると足を動かしづらくなりますし、ゆるいと靴の中で無駄な動きが生まれてしまったり、脱げて怪我をしたりする危険性も生じます。靴と足が一体化するようなイメージで包み込むようにしましょう。

うちの子の走り方が変?その原因も合わないスニーカーにあるのかも

お子さまの走り方を見ていて「なんでこんな走り方をするんだろう」と違和感を覚えることもあるかもしれません。よくあるのが、小さな歩幅で走るちょこちょこ走りや、突っ立って走っているようなどすどす走りですね。

こういった走り方を見た際、ついフォームを矯正したくなってしまうことも多いかもしれません。しかし、こういったケースでは、靴が足に合っていないことで走り方に影響を与えていることが少なくありません。靴が大きいため、脱げないように走ろうとして歩幅が小さくなってしまうといった具合です。

どれだけいいフォームや姿勢を身につけても、靴という土台が合っていなければ力を発揮することはできません。たとえオリンピック選手であっても、ぶかぶかの靴ではよいタイムを出せないでしょう。お子さまが運動会で思う存分力を発揮できるようにするためにも、靴が合っているかを今一度確かめてみてください。足にあった靴は、速く走れる土台になることはもちろん、健やかな足の成長をもサポートしてくれるはずです。

まとめ & 実践 TIPS

速く走るためには、正しい靴選びが必要不可欠。どれだけ正しい走り方のフォームを身につけても、靴が合っていなければ力を出し切ることはできません。サイズやソール、かかとなど、今回ご紹介した選び方のポイントを参考に、お子さまが活躍できる一足選びをしてみてください。また、誤った履き方で靴の機能を生かせないということのないよう、親子で正しい履き方も確認しておきたいですね。

プロフィール

松岡遥介

松岡 遥介

ミズノスポーツサービス(株)
ミズノが運営する走り方教室など各種スポーツイベントで、トレーナーとして子どもたちの指導に従事。チーフインストラクターとして子ども向け指導の中心的役割を果たしている。公益財団法人日本スポーツ協会ジュニアスポーツ指導員、日本ランニング振興機構ジュニアランニング指導員。

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