建築技術者ってどんな職業? どうすればなれる?
世の中にはたくさんの職業があります。どんな仕事内容で、どういう人が向いているのか知っておくことは、自分の可能性を広げるためにも、大いに役立つでしょう。今回は「建築技術者」を取りあげます。
建築技術者とは?
人々の住む家やマンション、学校や病院などの公共施設など、さまざまな建物を建設するのが建築技術者の務めです。建物はその用途によって、どんな構造にするべきか、どんな資材を使ったらいいのかといった点が変わってきます。建物はそれぞれの用途に応じて利用する人がいますので、使う人にとって安全で使いやすい建物を世に送り出す責務があります。
建築技術者の仕事の内容
建築技術者の仕事は大きく分けて「設計」と「施工」の二つに分けられます。依頼者の求めに従って、建物の構造を決めるのが設計。その後、必要な資材の発注と作業員の手配を行い、工事を進めていくのが施工の仕事です。工事中は工程に遅れはないか、指示したとおりに建物ができているかをチェックし続けます。建物が無事に完成するかはもちろん、問題が起こらないよう工事を進めてくのも大切な役目です。
建築技術者になるための必要な資格
建築技術者として建物の設計と監理を行うためには、「建築士」の資格が必要です。建築士の資格は一級、二級、木造の3種類あり、それぞれの資格ごとに設計・建築することのできる建物の大きさや構造が定められています。
最も条件が厳しいのが一級建築士の資格です。大学の建築系学科を卒業して2年以上の実務経験を積むか、短大、認可されている専門学校を卒業して3年以上の実務経験を積むと受験資格が得られます。
2013年の一級建築士試験は、総合合格率12.7%となっています。試験問題は学科と製図に分かれており、製図試験の合格率が40.8%なのに対して学科試験は19.0%と低めになっています。
建築技術者の将来性は? どんな性格の人に合っている?
今までにはなかった工法や新しい資材が使われるようになるなど、建築の世界もさまざまな変化にさらされています。現代の建築技術者には、「省エネ」、「バリアフリー」といった、新しい時代の流れに対応できる技術を身につけていくことが求められているのです。
建築物の設計では、数学的な思考力はさることながら、見た目と実用性を兼ね備えた独特の美的感覚を持ち合わせていることが大切です。また、施工中はさまざまな指示や作業を並行して行わなくてはならないため、頭の回転が速くリーダーシップを発揮できる人に向いているといえるでしょう。