親野先生に聞いた!子どもが習い事をやめたいと言ったときどうする?判断のポイント

子どもに習い事をやめたいと言われると「せっかく始めたのだからもう少し……」「自分でやりたいって言ったのに」など、できれば続けてほしいと思ったり、「簡単にやめさせると忍耐力が育たないのでは」と心配になったりしませんか? 子どもの習い事を続けさせるか迷うときの対応や、習い事が子どもに与える影響について教育評論家の親野智可等先生にお聞きしました。

この記事のポイント

やめるか続けるかは状況による

子どもが習い事をやめたいと言うときの理由はさまざまです。たとえば、ピアノやサッカーなど、習っていることそのものが性格に合わない、能力的に向いていないという場合、無理に続けさせても苦痛な時間が増えるばかりでかわいそうです。一方で、その習い事自体は好きなのに先生と合わない、友達とうまくなじめないなど人間関係や環境の問題という場合もあります。

状況によって対応も変わるので、まずは情報が必要です。門前払いをせず、なぜやめたいのかを丁寧に探りましょう。子どもの話を聞くことも大切ですが、自分ではうまく言葉にできないかもしれません。そんなときは、先生や、同じ習い事に通うおうちの人にも様子を聞いてみると理由が見えてくることもあります。

子どもに尋ねるときは、問いただしたり否定的な聞き方をしたりすると、ますます口を閉ざしてしまいます。「そうかあ、練習大変だもんね」「遊ぶ時間もほしいね」などと共感的に聞いてください。もしも時間や環境的なことが理由なら、教室を変えたり回数や曜日を変えたりといった対応ができるでしょう。一時的につらくなったり、他のことで頭がいっぱいになったりしているようなら、しばらく休んでみるという方法もあります。

「やめグセ」は迷信

さて、その習い事そのものが合わなかった場合には、やはり続けさせるのは無理があります。合わない習い事を続けるのは子どもにとって苦痛です。そして、それは習い事に行っている時間だけでなく、日々の中で「練習イヤだな」「行きたくないな」「明日は習い事の日だ」と思い出すたびに嫌な気持ちにさせるのです。

「もう少し続ければきっと楽しくなる」というのは親の予想で、実際にどうなるかはわかりません。また、「せっかく始めたのだから続けてほしい」「上達すればきっと将来の役に立つ」こうした意見も、親の希望や願いです。「簡単にやめさせると、やめグセがつくのでは」という声も聞かれますが、そんなことはありません。習い事は、10個やめても11個目に自分にぴったりのものに出合えば続けられるのです。

学校の勉強など、苦手でも取り組まなければいけないことは他にもあります。子どもの表情を暗くする要因は、なるべく減らして明るく元気に過ごせるようにしてほしいと思います。憂うつな時間が積み重なると、楽しいことやうれしいことも満喫できなくなってしまうかもしれません。子どもは今、幸せであることがいちばん大切。今を楽しく過ごすことが、人生を前向きに楽しむ力につながります。子どもの笑顔を最優先に考えましょう。

やめることを惜しむより、始めたことを喜ぶ

そもそも、子どもが「やりたい!」と言って始めた習い事だとしても、たいていの場合は友達やテレビの影響など、いたって気軽な動機です。深い考えや強い意志はなく、目移りもするもの。それでも、子どもにとっては「知っている・知らない」「やったことがある・ない」の違いはとても大きく、ほんの少し体験するだけでも、それは無駄にはならず、子どもの引き出しを増やしてくれます。

つまり、始めただけでも子どもにはプラスになっているということ。体験し、試してみながら好きなことや得意なこと、苦手なこともわかっていきます。今は、習い事の種類も多く、体験の方法もさまざま。選べる時代だからこそ、いろいろ試してみることが大事であり、そんな中で本人にぴったりなものを見つけていくという考え方でいいと思います。そして、ぴったりの習い事に出合ったとき、それは生きていくうえで強い武器になるでしょう。

ですから、新しい習い事を始める時は「合わなければ、また次を探そう」という心づもりで。いきなり高い道具や用品を買い与えるのはリスクがあると承知して、体験教室を何度か経験させたり、道具は借りる、譲り受ける、中古品から与えたりするなど工夫してみてください。その手間を惜しまずサポートすれば、子どもはたくさんの経験ができ、可能性を広げていけるでしょう。

まとめ & 実践 TIPS

親としては、できれば長く続けてほしいと思う習い事。でも、無理に続けさせると、子どもには思った以上の負担がかかるよう。また、離れてみることで「やっぱり好き」と思う場合もあります。個性に合った習い事に出合うまでの時間や道のりには個人差があるけれど、それに出合えれば、毎日がさらに充実したものになるはず。子どもの好奇心を大切に、サポートしていきたいですね。

プロフィール

親野智可等

親野智可等

教育評論家。長年の教師経験をもとに勉強法や家庭教育について具体的に提案。
Twitter、Instagram、オンラインサロン「やすらぎの子育て・教育オンラインサロン」、YouTube「YouTube親力チャンネル」、Blog「親力講座」などで発信中。全国各地の教育講演会でも大人気。詳細は「親力」で検索

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