小川大介先生が教える効率的な復習法! 教科書の「目次」を親子で見直して理解度をチェック【中学受験】

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保護者もお子さんも復習の重要性は強く認識しているでしょう。しかし、十分な時間の確保が難しかったりお子さんが前向きに取り組めなかったりして、どのように進めてよいか悩む保護者のかたも少なくないようです。
そこで、中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員・小川大介先生に、時短で効果的な振り返り方法を伺いました。それは、教科書の「目次」を活用術でした!

この記事のポイント

目次の見出しに○△×をつけて理解度をチェック!

復習の時間を取ることが大切だと理解していても、なかなか前向きに取り組めないお子さんは少なくありません。保護者のかたからもよく、「効率的な復習の方法を教えてください」というご相談をいただきます。

そうした時にオススメしているのが、教科書や問題集の目次を見直すことです。
まずは、目次をコピーし、見出しだけを確認しながら「ここではどんなことを習ったんだっけ?」と子どもと一緒に見ていきます。

見出しだけ見て思い出せなければ、教科書の内容も確認してみましょう。たとえば、目次に「数量の関係」とあり、「何のことだろう?」と疑問に思ったら、教科書を開き、「ああ、この時は『比例」の問題をたくさんやったんだった」と把握すればいいのです。そして、目次に「わかる=○」「イマイチ=△」「理解があやしい=×」とチェックをつけていきましょう。
こうすることで、どの部分を優先的に見直せばいいかが即座に把握できるのです。

目次の見出しから記憶の断片を引っ張り出す

2週間に1回程度、このような目次の振り返りをすると、「優先的に見直したほうがいい」という単元や分野を親子で共有することができます。そして、何よりも目次を見直すだけで、記憶を引っ張り出してあげることができます。
もしお子さんが「忘れた」と言ったとしても、それは脳の中から完全に消えたわけではなく、どこに収納しているのかがわからず、上手に取り出せなくなっているだけです。それを目次をきっかけにして、表に出してあげるのです。

教科書の該当ページを読み込もうとすればそれなりに時間が取られます。だから、目次を使い、その入口部分だけを思い出す時短の復習方法が有効なのです。思い出す際も詳細を語らせる必要はなく、「図形」「立方体」「展開図」などキーワードのみ、お子さんに言ってもらえればよいでしょう。

親子で対話する復習で、お子さんの自主性を育む

中高生になっても、効率的・効果的に復習ができている子どもはそう多くはありません。ほとんどの子どもがテスト直前になって、慌てて教科書を広げているのです。学習は毎日毎日積み重なっていきますから、定期的に、短い時間で、すぐに、できる目次による復習方法を身につけておくことは非常に重要なのです。

その時の注意点は、目次を広げながら、保護者のかたが問いかけて、お子さんが答えるというスタイルにするということです。「ここはできていそうかな?」「ここの復習はどうする?」という対話をすることでお子さんの記憶が蘇っていきます。

中学受験を控えたご家庭では、保護者のかたがお子さんの学習をすべてお膳立てしているケースも少なくありません。しかし、それではお子さんが自立的に学習できるようになりません。
目次を使った復習において、保護者のかたの役割は聞いてあげることです。子どもの理解度や子どもの感じていることを把握して、そこから復習をしやすいようにサポートしてあげられるよいですね。

まとめ & 実践 TIPS

2週間に1回のちょっとした時間を使った目次の見直しは、復習に有効です。親子で振り返りながら、理解度に応じて○△×をつけ、効率的に復習する単元・分野を見極めていきましょう。

自分がどこができているか・できていないかをパッと見で判断し、それを復習に繋げる力は中学校や高校へ進学しても生きていきます。ぜひ、今のうちにお子さんの学習に取り入れてみてください。

プロフィール


小川大介(おがわ だいすけ)

教育家
見守る子育て研究所 所長
1973年生まれ。京都大学法学部卒業。
学生時代から大手受験予備校、大手進学塾で看板講師として活躍後、コーチング主体の中学受験専門個別指導塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。現在は、教育家として講演、人材育成、文筆業と多方面で活動している。6000回の面談で培った洞察力と的確な助言が評判。
受験学習はもとより、幼児期からの子供の能力の伸ばし方や親子関係の築き方に関するアドバイスに定評があり、各メディアで活躍中。『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』(すばる舎)、『頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て』(KADOKAWA)など著書多数。You Tubeチャンネル「見守る子育て研究所」も今夏より開設。

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