私大志望者の保護者は必見! “昔とはここが違う”私大受験事情

現在の大学入試の制度や特徴は、保護者が受験生だったころとは大きく変化しています。保護者も知識をアップデートしておかないと、お子さまとの会話の際に、認識の違いが出てしまうかもしれません。この記事では、特に私立大入試にスポットを当てて、最新事情や大学の動きについて紹介します。ぜひ参考にしてください。

入試方式が多様化。複雑になる一方で合格のチャンスが広がるというメリットが

最近の私立大学の入試では、「入試方式の多様化」が進んでいます。保護者の皆さまが大学受験をされたころは、「私立大の受験=3教科型で受験チャンスは一回のみ」というケースがほとんどでしたが、最近は従来の3教科型に加え、「2教科だけで受験できる方式」「特定科目の配点が高くしてあり、得意教科を生かせるようになっている方式」「センター試験を利用して受験する方式」などもあります。また、以前は同じ大学を受験する場合でも学部が異なれば、別の日に受験しなければなりませんでしたが、最近は、全学部・学科が同じ日に共通の試験問題で実施する方式もあります(全学部統一入試)。さらに、首都圏など都市部の大学を地方会場でも受験できる「会場選択制度」や、同じ大学の複数の学部に出願できる「学内併願制度」などを実施する大学も増えてきました。

このように入試制度が多様になることは、保護者から見ればわかりづらい面もありますが、うまく活用すれば受験費用を抑えたり、合格のチャンスを増すことにもつながります。お子さまの志望大の入試方式は保護者もWebサイトなどでチェックするようにしましょう。

英語4技能を測る外部検定を入試に活用する大学も

加えて、ここ数年、民間の英語4技能検定のスコアを入試に活用する大学が増えています。英語4技能検定とは、実用英語技能検定(英検)やGTEC、TOEIC、TOEFLなど、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を測るテストのこと。この背景には、読解力だけでなく、4つの技能の力をバランス良く身につけた受験生を入学させたいという大学の意図があります。

一定のスコアを満たした受験生は、英語の試験が免除されたり、推薦入試で有利になったりすることも。また、一発勝負の入試と異なり、検定試験は何度も受検できるので、段階的に勉強を重ね、スコアを上げていくこともできます。英語が得意なお子さまには、早い段階から英語4技能検定の受験を勧めるのもよいでしょう。

Web出願を導入する大学が増え、手軽かつ迅速に出願できるように

入試だけでなく、出願方法にも変化が見られます。少し前までは、大学から紙の願書を取り寄せて出願するケースがほとんどでしたが、近年はインターネットによる出願方法(Web出願)を導入する大学が増えています。さらに一歩進んで、紙の願書を廃止し、原則Web出願にする大学も現れるようになりました。

Web出願の特徴は、「手軽さ」と「確実さ」です。紙の願書を取り寄せる必要がなく、いつでもパソコンやスマホから出願できます。また、手書きよりも訂正が容易ですし、間違いがあればエラーメッセージが出るので記入漏れやミスがなくなります。また、Web出願を利用すると、受験料を割り引く大学も多く見られます。

ただし、インターネットだけで手続きが完了する大学は少なく、調査書や顔写真を指定日までに郵送しなければならない場合がほとんど。「出願はインターネットで済ませたから」といって油断していると、直前になって慌てる事態になることも考えられますので、詳細な手続き方法は各大学のパンフレットやホームページで必ず確認することを忘れないようにしましょう。

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