もしも志望校に行けなかったら……保護者がとるべき行動とは?
お子さまが高校受験で思うような結果が出なかったときには、お子さまだけでなく保護者も「これからどうすればいいだろう」と途方に暮れてしまうこともあるかもしれません。しかし、高校受験の終わりがすべての終わりではありません。しっかりと対処して次につなげましょう。
今回は、お子さまが高校受験でうまくいかなかったときに保護者がとるべき行動や態度についてご紹介します。
まずやることは進路の再選択
お子さまが高校受験で志望校に行けなかったとき、まず家族で取り組むべきことは進路の再選択です。
公立高校の受験でうまくいかなかった場合、私立高校に受かっていれば、どの私立高校に進学するかを考えましょう。校風はお子さまに合っているか、通学しやすいか、授業料などに無理はないかといったことを基準にじっくり考えて選んでください。
私立高校の受験でうまくいかなかった場合は、お子さまが自身の実力の把握を誤っている可能性があるため、公立高校の志望校を検討し直す必要があります。校風や通いやすさのほか、どの程度難度を下げるかといったことも含めて考えましょう。
すべての高校でうまくいかなかった場合は、まず2次募集・3次募集を行っている高校を探してチャレンジしましょう。2次募集や3次募集でも失敗してしまったら、通信制高校や定時制高校に通うか、就職するかなどの進路選択をする必要があります。
高校受験で思うような結果が出なかった原因と対策を考える
高校受験は人生の最終目標ではありません。大学受験や就職試験で同じことを繰り返さないように、原因を明らかにしておく必要があります。以下で考えられる原因と原因別の対処法をご紹介しましょう。
【1】志望校の選択を誤っていた
志望校の選択を誤っていたと考えられる場合には、お子さまが自分の実力を正しく見極めるようにすることが大切です。
学校のテストでは狭い範囲での実力のみが試されるため、学校の成績だけを参考にしていると志望校の選択を見誤る可能性があります。模擬試験の結果もしっかり参照するようにしましょう。複数の模試の結果を比較しながら検討することも大切ですよ。
【2】志望校の難度に比べて勉強が足りなかった
志望校を決めただけで合格した気になってしまうということもあるかと思います。志望校を目標として定めたら、計画的にしっかり必要な勉強量をこなすことが大切です。
【3】入試当日に緊張して失敗してしまった
入試当日に緊張して全力が出せなかったということもあるでしょう。本番に緊張しやすい場合には、模擬試験などを繰り返し受験して入試の予行演習をするようにしましょう。
ふだんの勉強でも、時間を計るなど適度な緊張感をもつようにするとよいですよ。また、お子さまが本番にリラックスできるように、保護者が声をかけるなどサポートすることも大切です。
【4】ルール違反やうっかりミスをしてしまった
ルールを守ることに関して甘い考えをもっていたために高校受験でうまくいかなかった場合には、その経験が大きな教訓になるはずです。ルールを守ることは社会で生きていくうえの基本ですから、このつまずきを機会に改めてしっかりと心に留めておくようにしましょう。
また、「解答用紙に名前を書き忘れた」「受験票を忘れた」などの、致命的なうっかりミスも同様です。日頃から落ち着いて行動するよう気をつけておくとよいでしょう。
【5】面接でうまく答えられなかった
筆記試験の勉強に偏り過ぎて面接の練習が足りなかったということもあるかもしれません。学校や塾のほか、ご家庭などでも繰り返し面接の練習をしておくことが大切です。
保護者がお子さまにかけるべき言葉とは?
お子さまが高校受験に失敗しても、保護者が感情的になって「あなたががんばらなかったからいけないんでしょう」などということは言ってはいけません。お子さまがひどく傷つき、自信を失ってしまいます。勉強だけでなく、ほかのことに対しても希望を見いだせなくなってしまうかもしれません。
保護者がかけるべきであるのは、「よくがんばったね。何が原因だったか一緒に考えよう」「高校受験でうまくいかなかったからといって人生が終わるわけじゃないから、次でがんばろう」などといった前向きな言葉です。お子さまのがんばりをまずは認めてあげましょう。
高校受験で志望校に行けなくても前向きに乗りきろう
お子さまが高校受験で思うようにいかなかったとき、ショックを受けてしまうのはお子さまだけではなく保護者も同じかと思います。しかしお子さまが落ち込んでいるときこそ、保護者がしっかりとサポートしたいものです。今回ご紹介した内容を参考に、家族で次のステップに進んでください。