国立大合格者に聞いた夏休みの学習時間、最も多かったのは「1日10時間」

「受験の天王山」と言われる高3の夏休みがやってきました。お子さまの学習状況が気になるかたも多いことでしょう。そこで今回は国立大現役合格者が夏休みにどのくらい勉強していたか、見てみましょう。お子さまと接する時の参考にしてください。

工夫次第で「10時間」は達成できる!

「進研ゼミ」を受講していた国立大現役合格者166人に聞いたところ、補講や塾も含めた夏休みの1日の学習時間として最も多かったのは「10時間」(32人、約19%)で、平均は7.9時間(※)でした。
「1日10時間」と聞くと長いと思われるかもしれませんが、例えば「起床から昼食の間に3時間、昼食から夕食の間に4時間、夕食後に3時間」といったように時間を分散させれば、達成できない数字ではありません。
※「15時間以上」を15時間、「1時間以下」を1時間として計算。

難易度別の夏休みの推奨学習時間は?

夏休みに一般的に推奨される学習時間を、目標とする大学の難易度別に見てみましょう。
国公立大の中でも難関と言われる大学(東京大から横浜国立大、大阪府立大くらいまで)や医学部、また私立大のトップ校(早稲田大、慶應義塾大、上智大)に合格するには、1日10時間以上の学習が必要とされています。
上記以外の国公立大は9時間程度、私立大の上位レベル(MARCHG、関関同立など)で8時間程度、それ以外の私立大で7時間程度が、1日あたりに学習すべき時間だと言われています。

もちろん学部や入試方式によって大学の難易度は変わりますし、夏休み時点での学力も人それぞれですので一概には言えないのですが、過去の合格者の傾向を見ると、およそこれくらいが標準的な学習時間だというわけです。

まずは目標学習時間を共有するところから

さて、現在のお子さまの学習時間はどれくらいでしょうか。上記の推奨時間を超えているようであれば、保護者としてはほっとひと息というところです。そのまま見守るか、オーバーペースにならないように注意してあげてもいいかもしれません。

不足している場合、推奨時間を下回っている幅がわずかなら、「1日あたりあと○分机に向かえば、合格した人と同じ学習時間になるみたい。がんばってみたら」と励ましたいところです。大幅に足りていない場合は「1日○時間勉強しないと厳しいんじゃない?」とプレッシャーをかけたいところですが、あまり受け入れられないでしょう。

まずは、お子さまがどれだけ勉強しようとしているのかを聞き出し、目標を立てるところから後押ししましょう。その際、目安として上記の推奨時間を伝えても構いませんが、現実的に達成できない目標を立てても意味がありません。推奨時間に足りていなくても、目標を立てて守る経験を積む方が大事。達成できるようになってから、徐々に時間を延ばせばよいでしょう。

目標を立てた後は、「保護者が守らせる」のではなく、「本人が守る」ことが理想です。目標通り進んでいるかを時々尋ねてみて、お子さまがサポートを求めてきたら、手を貸してあげてください。例えば、達成感UPの工夫として、目標学習時間と実際の学習時間を記入するチェックシートをつくり、家族の目につくところに貼っておくといった手があります。

学習時間はあくまで合否を左右する要素のひとつ

今回は夏休みの学習時間をテーマとしましたが、当然のことながら、「時間」だけがすべてではありません。時間が長くても、取り組む内容が的外れでは効果が上がりませんし、夏休みに飛ばしすぎて秋からダラけ気味になったという例もあります。逆に、部活や学校行事の準備をしながらも、短時間で効率よく学習して合格を手にした受験生も数多く存在します。

「○時間以上勉強すれば受かる、それ以下はダメ」と杓子定規に捉えるのではなく、目標に向けて努力するお子さまを見守る際のひとつの参考として、ご活用いただければ幸いです。

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