夏休みの部活事情 保護者はどう思っている?
夏休み中、勉強と部活の両立に大変さを感じながらも、部活動に励んでいる中高生がたくさんいます。暑い中の活動でお子さまの体調を心配しつつも、目標に向かってがんばる姿に頼もしさを感じる保護者のかたも多いのではないでしょうか。中高生の夏休みの部活事情を見ていきましょう。
部活動をしている子どもは約85% 男子は体育系、女子は文化系が人気
中学生・高校生のうち、部活動をしている(していたが既に引退を含む)という回答は全体の約85%にも上りました。「試合・コンクールに向けてがんばっていた」「主将になってから責任感を持つようになり、取り組む姿勢が変わってきた」などという声からは、お子さまが、目標を掲げて励む姿勢や課題解決能力、人間関係構築力やリーダーシップなどを学ぶ絶好の機会だと感じている保護者のかたが多いようです。
また、体育系・文化系のどちらに所属しているかを男女別に見てみると、男子は体育系、女子は文化系に所属する割合が高い傾向が見られました。
球技・芸術が不動の上位 男女で志向性異なる
では、具体的に何部に所属しているお子さまが多いのでしょうか。
体育系では球技系が、文化系では芸術系が人気で、男女で人気の部活は異なることもわかりました。体育系では、サッカー部や野球部は男子に人気があり、バレーボールやバドミントンは女子に人気がある傾向が見られます。文化系では、吹奏楽部は女子に、科学部は男子に圧倒的な人気を誇っているなど、部によって構成部員の男女比は異なるようです。
夏休みの部活動 体育系は約4割以上、文化系は約2割近くが「ほぼ毎日」
夏休みの部活動は何日ぐらい実施されていたのか伺ってみると、体育系のほうが文化系よりも実施頻度が多い傾向が見られました。体育系では、実施頻度は「ほぼ毎日」が約4割を超え、次いで「週3~5日」も約3割と、夏休みの大半が部活動というお子さまも少なくないようです。「お盆以外は休みがなかった」という声もありました。日々培った体力や磨いた技術を維持するためには、練習を怠らないのが大切だからということでしょう。
文化系でも「ほぼ毎日」「週3~5日」という回答がともに約2割で、「部活動はなかった」という回答は1割ほどにとどまっています。「夏休み明けの文化祭に向けて練習が多かった」などというように、夏休み後を見越して練習したり、普段できない活動を行ったりしていることが多いようです。
また、一回の活動時間について伺ってみると、体育系・文化系ともに3~4時間が最多でした。ただし、文化系は5時間以上の割合が体育系よりも高い傾向にあるようです。
活動日数や時間は「ちょうどよい」が約半数 保護者の反応は意外と好意的
夏休みのほぼ毎日、一日の大半が活動に割かれるという部活動も多いため、保護者のかたから見て、部活の活動日数や時間は適当だと思うかを伺ってみました。
すると、体育会でも文化系でも、「ちょうどよい」という回答が約5割で、「やや多い」「やや少ない」と合わせると約8割以上に。意外にも大半の保護者のかたが好意的であることがわかりました。
「体が絞れてきて、自己ベストを何度も更新していました」「忙しそうながらも充実しているように見えます」「一日中練習のあとに塾3時間など、かなりハードなスケジュールをよく乗り切ったと思います」などの回答から、お子さま自身の技能や時間管理能力の向上を目の当たりにして、部活動のよさを実感していることが伝わってきました。また、「長い時間のご指導にいつも感謝している」といった先生をねぎらう声もありました。
一部には、やはり体育系を中心に「炎天下に朝6時集合で夕方までなど、ハードすぎる」「高校3年生なのに頻度が高すぎる」などの、現状を心配する声もありました。「弁当が要るのでちょっと面倒」「遠征が多くて交通費がかかる」「保護者も朝早く起きなくてはいけない」などのように、部活動が多いことに、負担を感じている保護者のかたもいるようです。
夏休みも部活動に励んでいるお子さまに、保護者は体調管理などで協力し、見守ってあげたいものですね。
【アンケートについて】
■調査地域:全国
■調査対象:中学生・高校生をお持ちの保護者のかた
■調査期間:2015年8月26日~2015年9月1日
■調査手法:ベネッセ 教育情報サイト オンラインアンケート
■有効回答数:466名
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合があります。