ミスマッチに注意! 貴重な4年間を棒に振らない大学選び

たくさんの選択肢があるだけに、自分にぴったりの大学を選ぶのは容易なことではありません。実りのある大学生活を送るためにも、大学選びは多様な視点から検討するように心がけましょう。受験勉強をしていると視野が狭くなりがちなので、保護者のかたのアドバイスがとても重要になります。

入学後に後悔しない! 志望校選びのポイント

大学を中退する理由は経済的事情もありますが、学業不振に陥ったり、学習内容に興味をもてずに転学したり、大学生活に適応できなかったりと、ミスマッチを起因とするケースも少なくありません。中退しないとしても、ミスマッチがあると、せっかくの4年間を不完全燃焼のまま過ごしてしまいかねません。入学後に後悔しないために、志望校は慎重に検討しましょう。

◎オープンキャンパスで理解を深める

大学への理解を深める絶好の機会がオープンキャンパスです。大学選びの基本と言えるでしょう。オープンキャンパスでは、先生や先輩の話を聞いて大学や学部・学科の特徴をつかむとともに、キャンパスを歩いて雰囲気を感じ取りましょう。近年は模擬授業などを実施する大学も多いので積極的に受講すれば、どのようなことを学ぶのか具体的にイメージしやすくなるはずです。

◎「憧れ」だけで選ばない

特定の大学に対して憧れの気持ちをもつことは、受験勉強を乗りきる大きなモチベーションになります。しかし、憧れだけで進学先を選んでしまうと、入学後に「想像していた大学と違った」と、ミスマッチを起こしやすくなります。憧れが強過ぎると「とにかく入りたい」という気持ちになって視野が狭くなりがちなので、一方で冷静な視点をもつように意識することが大切です。オープンキャンパスに参加したり、資料に目を通したりして、「どんな研究をするのか」「カリキュラムの内容はどうか」「どんな先生に教わるのか」「大学の雰囲気はどうか」といったことを十分に検討しましょう。また、本人はどうしても視野が狭くなりやすいため、保護者のかたのアドバイスが重要になります。

◎「偏差値」だけで選ばない

偏差値は目標を定めるうえで重要な指標ですが、それだけで進学先を決めてしまうのは非常にリスキーです。入学後、学習内容に興味をもてなかったり、大学の雰囲気になじめなかったりしたら、無為に大学生活を過ごしかねず、中退につながることもあるでしょう。「何とか卒業できればいい」と考える人もいるかもしれませんが、この時期に充実した4年間を過ごせるかどうかは人間的な成長にも関わってきます。偏差値だけではなく、学習内容や学風、進路などを総合的に考慮して進学先を検討しましょう。

◎「学び方」にも目を向けよう

近年、教員が一方的な講義をするだけではなく、学生どうしが議論したり、協同したりして問題発見・解決に取り組むアクティブラーニング型の学習を導入する大学が増えています。また1年次からゼミ形式の少人数教育を行い、大学の学習や生活にスムーズに溶け込めるように配慮する大学も多くなっています。学習内容はもちろんのこと、学び方にも着目して教育内容を確認しましょう。

◎将来の自分をイメージしよう

ある程度、大学卒業後のビジョンが明確で、それを実現するために大学を選んだとしたら、学習内容が想像と大きく異なるという事態は起こりにくいですし、少々学風が肌に合わなかったとしても将来を見据えてがんばれるでしょう。大学入学を「ゴール」として考えず、できるだけ将来のイメージをもって志望校を選ぶようにすると、ミスマッチは起こりにくくなります。

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