専門高校への進学を考える!農業高校に注目集まる

高校の進路選択においては、普通科だけでなく農業、商業、工業、科学技術・理数、国際、芸術、スポーツなどの専門学科という選択肢もあります。これら専門高校への進学を希望するには、どんな意識を持ち、どんなことに気をつけたらいいのでしょうか。進研ゼミ高校受験総合情報センターの浅野剛センター長に、注目が高まる「農業高校」についてお話をうかがいました。


農業高校が注目されている

 農業高校には、「園芸系」「食品系」「畜産・動物系」「環境系」などの幅広い分野の学科が設置されています。将来農業をやりたい人、食品の製造や流通などに関する仕事をしたい人、動物とふれあう仕事をしたい人、ガーデニングや花の販売などの仕事をしたい人、庭園づくりや都市の緑化に関する仕事をしたい人…など、さまざまな分野での学びが実現できるのが特徴です。

また社会のニーズに対応して、植物バイオテクノロジー、食品の安全、都市園芸などのテーマについて深く学習できる学校もあります。どの分野においても目的が明確なので、中学生本人も自分が世の中にどう貢献するのかという道筋も非常に明確に見えやすい学科群といえます。こういった状況を背景に、学校・学科においては高い倍率となるところも出てきています。

 

 

どんなことを学ぶの?

 「園芸系」の学科ではおもに野菜、草花、果実などの栽培技術や植物バイオテクノロジーについて、「食品系」では食品の生産、加工、分析などについて、「畜産・動物系」では家畜や動物の飼育技術について、「環境系」では庭園の製作や都市の緑化などについて学習します。これらの学習を実現する環境として、大きな校地に田畑、果樹園、温室、畜舎や実習棟など充実した設備が整っているのも農業高校の特徴といえます。また、これらの学習を通して取得できる資格も多く、将来の仕事に役立つ知識や技術を取得します。

 

最近は、農業経営科や農業総合科などと呼ばれる学科もあり、生産、加工、流通、販売を一気通貫したビジネスモデルを構築するための知識や技術の習得に力を入れています。販売データを管理するなどの情報処理能力を学べる科目もありますし、情報デザインと呼ばれるホームページや包装のデザインを学ぶ科目もあります。そのような新しい視点を取り入れながら、時代の最先端を担う農業高校が増えています。

 

 

特色ある行事や部活動

 特色のある行事としてはやはり文化祭があげられます。農業高校の文化祭では、自分たちで収穫、加工した自家製のジャムを販売したり、地元の商店街と連携して健康的なお菓子を製造・販売したりする学校もあります。また、農業クラブの全国組織もあり、学校外においてもでもさまざまな交流イベントや競技会に参加する機会もあります。

 

農業高校に関しては、学校説明会や文化祭、その他の体験イベントなどを利用して、まずは学校に足を運んでみることです。体験型のプログラムも多く実施されていますので、体験を通して教育内容をしっかり理解して選択して欲しいと思います。

 

 

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