教育、激動の時代 お子さんに関係することは…… 「SGH(スーパー・グローバル・ハイスクール)」が発表される[高校受験]
■「SGH(スーパー・グローバル・ハイスクール)」が発表される
「SGH(スーパー・グローバル・ハイスクール)」についてお伝えします。
将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーを育成するために、文部科学省が「SGH(スーパー・グローバル・ハイスクール)」として、全国の高校の中から50校を指定、支援することになっていました。3月28日、その50校(実際には56校になった)が発表されました。後半に、高校での募集がない中高一貫校を除いた、全国の指定された学校を表にしてあります。
■SELHiとの違い
保護者の中には、以前、SELHi=セルハイ「スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール」という指定校があったことをご存じのかたも多いのではないでしょうか。これは主として英語力の向上をめざして指定したものですが、2007(平成19)年度の指定で累計169校を数えたのを最後に終わってしまいました。
今回のSGHは、単に英語力の向上をめざすものではなく、英語力は前提として、将来、グローバルな社会やビジネスで活躍できる人材を育てようというものです。そこが前回のSELHiと違う点だと思っていいでしょう。
■申請のあった246校から56校を指定
2月14日の申請しめ切り時点では全国から246校の申請がありました(国立10校、公立117校、私立119校)。構想調書・平成26年度教育課程表などの申請書類を提出し、外部有識者による企画評価会議が書類審査・ヒアリング審査を行い、3月28日に56校が指定されたわけです。指定校の内訳は、国立4校、公立34校、私立18校で、高校で生徒を募集するのは以下の学校です。
■指定校がない県も
指定に当たっては地域的なバランスも考慮されたことになっていますが、岩手県・秋田県・山形県・福島県・栃木県・新潟県・和歌山県・鳥取県・香川県・高知県・福岡県・佐賀県・長崎県・鹿児島県・沖縄県の15県は1校も指定されていません(うち佐賀県は申請校もなし)。指定校を都道府県別に見てみると、東京都がダントツに多く、56校中10校にも上ります(次は京都府の4校)。
指定4年目以降には、
1.国際化に重点を置く大学へ進学する生徒の割合
2.海外大学へ進学する生徒の人数
3.課題研究が大学選択に影響を与えた生徒の割合
4.大学在学中に留学・海外研修に行く卒業生の数
といったことを、「成果目標」として検証することになっています。
ですから、お子さんを将来、国内の国際教養系学部や海外の大学へ進学させたいのであれば、SGHに指定された学校に進学することがベストといえるでしょう。