1学期のE判定…保護者は信じていれば大丈夫?

受験生になって初めての模試で「E判定」が出ると、現実を突きつけられたような気がしていきなり不安になったり、これまでの学習法は間違えていたんじゃないか、やはり塾に行かせるべきだったのかと後悔したりする保護者もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は、模試の結果をどう受け止めればよいのか、一緒に考えてみたいと思います。

この記事のポイント

1.ギャップのある高い目標を持っていることを認める

まずこの段階でA、B判定が出るようなら、目標設定を見直してみてもよいかもしれません。
1学期はまだ部活の最後の大会に向けて練習に追い込みをかけていたり、文化祭などの最後の行事で時間を取られたり、現役生は十分な時間を確保できていない段階。
さらに、授業の未習範囲も模試では出題されます。

また、模試の判定は均等に2割ずつ分布しているわけではなく、実はE判定の割合が最も多い。一般的な模試で全体の5~6割といわれています。

つまり、1学期の段階でE判定が出たことに対してそれほど悲観的になる必要はなく、むしろ「それでも行きたい、このギャップを埋めたい」と思える目標を持てているなら、それを認めてあげていただきたいなと思います。

部活を引退し、夏休みに入ればいよいよ受験の天王山を迎えます。秋以降は実戦演習に入り、過去問の難しさに気持ちが折れそうになることも。その時に最後までモチベーションを支えてくれるのは「志望大に行きたい気持ち」の強さです。

1学期の段階でギャップがあるけれど行きたい大学があるということは、これから伸びる可能性が高いということ。「高い目標を持っていてエライね」とほめるくらいの気持ちで見守ってあげましょう。

2.「E判定の何が問題なの?」というスタンスで

先ほどお伝えしたように、E判定が出るのは志望者全体の5~6割。E判定が出たことそのものは問題にはなりません。では何が問題なのかを落ち着いて見極めることが重要です。

模試の結果は、伸びしろを教えてくれる貴重な資料であり、それをもとに次の学習計画を立てるための材料として活用したいもの。次の模試で判定を1つ上げるためにはあと何点取ることが必要だったのか、その点数を伸ばせる可能性が一番高いのはどの教科か、何の対策を強化すればよさそうか。
たとえば今回の模試では国語の点数が悪かったけれど嫌いな教科ではないので伸ばせそう。特に古典で点を落としていて、敗因は文法、特に助動詞の識別ができなかったからうまく読めなかった、というところまで見極められれば、次の模試に向けてやるべきことは明白です。

問題として扱うべきは「次に向けて何をするべきか」であって、判定ではありません。一喜一憂することなく、いわば《健康診断》ととらえて、冷静に分析すると効果的です。
お子さまと一緒に「次の模試でD判定を取るためには、どこを伸ばせそう?」「ここは取れなくてもしかたがないところは置いておくとして、これは取りたかったとか、もう少し対策したら取れたっていうところはあるの?」など、教科別、分野別の結果に目がいくきっかけになる会話ができるとよいですね。

3.次に向けて「行動」を決める

いくら高い目標があっても、行動を変えなければ結果は変わりません。次に向けて何をするか、何をやめるのかを考えることが大切です。

「なぜこうなったのか」といった原因を追求するような問いかけをされると責められているように感じてしまって思考が止まりがちですが、「どうしたらこうなれるか」と先のことを考えさせる働きかけは、脳が活性化します。

大学受験では入試本番をゴールに見据えつつ、今回の模試の結果を分析したところ自分の伸びしろはここだから、次の模試までにここを強化する、こういった演習を増やす、と仮説を立てて実行計画を立て、手ごたえを模試で確認して次に向けてまた見直す……という小さなサイクルを繰り返していくことで伸びていきます。

判定だけを見て気持ちが揺らいでしまい、できなかった部分を直視できない受験生は目標を下げてしまいがちですが、それではなかなか伸びません。

とはいえ、できなかった部分を受け止めるのには本人も痛みを感じるもの。周りが責め立てたりすることなく、自然と「どうしたら」と考えられるような空気をつくってあげたいですね。

まとめ & 実践 TIPS

模試の結果は宝の山。学校でも指導されているかと思いますが、判定に惑わされることなく生かしきることができるように大事にしたいもの。

そのために保護者のかたができることとして、「保護者も判定だけを見て一喜一憂しない」ことが大切です。英語、数学、国語とそれぞれどの分野は取れていて、どこで落としているのか。興味を持ってしっかり見る時間を取ることで、お子さまのがんばっている姿も見えてくるはずです。

「漢字が全問正解なんてすごいね」「現代文は得意なんだね、小さいころから本が好きだったからかな」など、ちょっと認めてもらえたら、お子さまも「E判定だからといって頭ごなしにしかられるわけじゃない」と安心でき、次の結果も共有してくれるはず。相手が自分に対して自分や情報を開示してもよいと思うのには、「相手は自分を傷つけたりしない」と思える安心感と信頼が不可欠です。

ですからまずはお子さまが「見守ってくれている」と安心できる雰囲気づくりをしていくことが、これから長く続く受験勉強をサポートするうえでとても大切だと考えています。

プロフィール

中原絵里子

中原絵里子

トラストコーチングスクール認定コーチ、マザーズコーチングスクール認定マザーズティーチャー。自分を信頼し、周りからも信頼されるためのコミュニケーションの技術を学ぶ講座「トラストコーチングスクール」や、子どもの自己肯定感を育むコミュニケーションを学ぶ「マザーズコーチングスクール」を提供する傍ら、目標に向けて継続的にサポートするパーソナルコーチングも。ライター、編集者としても活動中。『迷ったら、自分を好きでいられるほうを選べばいい』馬場啓介(あさ出版)に編集協力として参画。https://erikonakahara.com/

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