私立高校の受験校をどう決めるか 公立高校が第一志望の場合には[高校受験]
公立高校が第一志望の場合には
多くのご家庭では、「我が家は公立高校が第一志望である」というケースが多いかと思います。
その場合はこれまで述べたように、推薦入試も一般入試第一志望も使えません。併願優遇かオープン入試になります。オープン入試は出願条件、入学条件等にまったく制約がなく、何校受験してもいいかたちなので、説明は不要かと思います。そこで併願優遇についてお話ししましょう。
併願優遇についても、前々回挙げた学校の出願基準を例として挙げてみましょう。
・5教科5段階評価の合計が20以上、または9教科5段階評価の合計が36以上。かつ1・2がないこと
他の検定、生徒会役員等、欠席日数等については、推薦入試の出願基準と同じ条件になっています。しかし、公立高校を第一志望とする場合には、内申点を5教科でも見るようになったこと、9教科でも3点高くなっていること、1だけでなく2もないこと……と、だいぶ基準が厳しくなっていることがおわかりかと思います。
うちを第一志望としている受験生には甘く設定するけれども、公立が第一志望ならそれなりにしっかりした学力を持った受験生に来てほしい、ということです。
もう一つ大きな違いがあります。それは入学手続き日の違いです。
入試形態 | 名称 | 入学手続き日 |
推薦入試 | 推薦入試の合格発表日の当日か翌日 | |
一般入試 | 第一志望 | 一般入試の合格発表日の当日か翌日 |
併願優遇 | 一般入試の合格発表日の当日か公立高校の最初の入試の発表日 | |
オープン入試 | 一般入試の合格発表日の当日か公立高校の最初の入試の発表日 |
ここでいう公立高校の最初の入試というのは、公立高校の入試が前期入試、後期入試と2つある場合の前期入試のことです。
公立高校が第一志望なら、入学金を無駄にしないためにも公立高校の合格発表まで手続きを待ってくれる私立高校が望ましいわけです。中には併願優遇という制度がなく、公立高校の合格発表前に手続きをしなければならない学校もあります。また「延納手続き」をする必要がある学校もあるので、公立高校と私立高校を併願する時には試験日だけでなく入学手続き日をきちんと確認してください。この点は、受験生本人はあまり意識していないので、保護者のかたが気を付ける必要があります。
学校選びは大いに迷い、悩むでしょう。世間一般の物差しで選ぶのではなく、お子さまにとってふさわしい学校を探す、という視点が大事です。