「節電」について調べ、電気と私たちの暮らしのかかわりを考えてみよう

私たちの暮らしには欠かせない「電気」。しかし、東日本大震災以後、電力の供給状況が変化したこともあり、電力使用量がピークとなる夏に向けて「節電」が呼びかけられています。そこで今回は、家庭でできる節電の方法を調べながら、電気と私たちの暮らしのかかわりについて理解を深めていきましょう。


クイズde基礎知識

時事問題を学ぶきっかけになる題材をクイズ形式でご紹介します。基本情報の整理に、親子で時事問題について話題にするきっかけに、入試・適性検査対策に、お役立てください。

「消費電力量」が大きい家電は?/「待機電力」の割合は?/LED電球の特徴は?


Q1

家庭の「消費電力量」に占める割合が、いちばん大きい家電はどれ?


A.冷蔵庫
B.エアコン
C.テレビ


A1 正解は 「B.エアコン」 です。

「消費電力」とは家電製品などを動かすために必要な電力のことで、「W(ワット)」や「kW(キロワット)」などで表されます。そして、実際に使われた電力の量を「消費電力量」といい、「kWh(キロワット時)」などで表されます。
たとえば、「消費電力」450kWのエアコンを、20時間使ったとします。その時の「消費電力量」は

 450(kW)×20(時間)=9000(kWh)

となります。

家庭での「消費電力量」の割合を家電別に比較すると、エアコン25.2%、冷蔵庫16.1%、照明器具16.1%、テレビ9.9%で、この4つで約7割を占めています。

一般に、洗濯機や扇風機など、モーターを回すものは「消費電力」が小さく、エアコンやホットプレートなど、熱の発生にかかわるものは「消費電力」が大きくなります。その他「消費電力」が比較的大きい家電は、温水洗浄便座、電気ポット、食器洗い乾燥機、オーブントースター、掃除機、ドライヤー、洗濯乾燥機(乾燥)、浴室乾燥機、ジャー炊飯器、電子レンジ、アイロン、IHクッキングヒーターなどです。このような「消費電力」の大きい家電の使用時間を短くする(=「消費電力量」を抑える)など、使い方を工夫することが、「節電」につながります。


Q2

スイッチを切っていても、コンセントにつないでおくと消費する「待機時消費電力(待機電力)」が、家庭の年間「消費電力量」に占める割合はどれくらい?


A.2%
B.6%
C.12%


A2 正解は 「B.6%」 です。

家電の多くは、スイッチを切っていても、コンセントにつないでおくだけで電力を消費しています。これを「待機時消費電力(待機電力)」といいます。リモコンで操作できる家電や、タイマーやメモリーなど、スイッチを切っていても動いている機能を持つ家電が増えたため、「待機時消費電力」の割合が増え、家庭の年間「消費電力量」の6%を占めるまでになっています。
待機時消費電力量は、家電の「省エネモード」を利用したり、リモコンのあるものは主電源をこまめに切ったり、使わない時はなるべくコンセントからプラグを抜いたりすることで減らせます。そのような行動を続けることも「節電」につながります。


Q3

LED電球は、蛍光灯や白熱電球と比べて、どのような特徴がある?


A.寿命が短い
B.消費電力が多い
C.熱くない


A3 正解は 「C.熱くない」 です。

LED電球は、電気を流した時に光る「発光ダイオード」と呼ばれる物質を利用した電球です。蛍光灯や白熱電球は、電気が熱などに変化する割合が多いのに比べ、LED電球は電気を直接光に変えるので効率がよく、同じ明るさでも消費電力が白熱電球の約5分の1、寿命は白熱電球の約40倍、蛍光灯の約6倍とされ、節電につながる電球として注目されています。
また、触っても熱くないのもLED電球の特徴の一つで、熱による故障を避けられるなどの利点があります。その一方、電球の熱を使って雪を融かすことが必要な雪国の信号などには、LED電球は向いていません。


Q4

一人当たりの消費電力量がいちばん多い国は?(2007年現在)


A.アイスランド
B.アメリカ
C.日本


A4 正解は 「A.アイスランド」 です。

一人当たりの消費電力量が多いのは、1位 アイスランド、2位 ノルウェー、3位 フィンランドと、暖房が必要な寒冷地域が上位を占めています。アメリカは10位、日本は17位です。中国は順位は低いですが、近年、経済発展に伴って増加傾向にあります。
また、一国での消費電力量が多いのは、1位 アメリカ、2位 中国、3位 日本です。

※国名は略称です。


子育て・教育Q&A