大学合格実績は年度によって変化する[大学合格実績の見方 第1回]
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学校を選ぶ時に、「大学合格実績」を重視する保護者が増えています。実際、週刊誌などで報じられた“大学合格実績が上昇した学校”には、翌年多くの受験者が詰めかけるということが顕著です。
そこで、大学合格実績の見方についてお話ししましょう。
大学合格実績に関心が高い理由
我が子に、ニート、フリーター、ワーキングプアになってもらっては困る。正社員にならないと結婚もできないのではないか。これから生きていく社会の現実が厳しいだけに、我が子が苦労しないためにもいい大学に進ませてやりたい……。
今、子どもを持つ多くの親がそうした心理状態にあるのではないでしょうか。このような背景があるからこそ、週刊誌が頻繁に「大学合格者ランキング」を扱い、またそれが売れるのだと思います。
年度によって実績が上下する理由は様々
保護者が目にするのはどうしても前年の大学合格者数です。そして、保護者は前年の大学合格者数を気にすることが多いと思いますが、学校ごとに推移を見ていくと、順調に右肩上がりになっているケースはむしろ少数です。
なぜそうなるかといえば、
(1)私立高校の卒業生は、年度によってかなり増減する。つまり合格者数の母体となる数字そのものが異なる。
(2)浪人している人数が年度によってかなり違い、それによって合格者数が異なる。
(3)教員構成が、中学1年からずっと持ち上がる「学年団」というスタイルをとっている学校では、その学年団を構成する教員の力量で差が出る。
……などで、学校全体の教育内容に変化がなくても合格者数は変わります。
逆の言い方をすれば、大学合格実績が悪くなっても教育内容が悪くなっているわけではないのです。ですから、単年度の数字だけで受験する、受験しないということを判断するのではなく、5、6年くらいのスパンで、全体として上昇傾向にあるのか、下降傾向にあるのかを見るようにしてください。
また、浪人して合格するのは予備校の力だとして、「現役合格率」にこだわる人がいますが、高校時代に勉強以外のことをいろいろ経験することも長い目で見れば大切なので、私自身は現役にこだわる必要はないと考えています。ただ、カリキュラムを先取りして、高校3年ではもっぱら大学受験のための演習中心の授業を行っている学校の場合には、浪人したから受かるかというとそうした確率は低いので、現役合格を目指したほうがいいように思います。
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