森林の役割、大切さについて考える

今回取り上げるテーマは「森林」です。森林や樹木は私たちの生活に密接に関連する大切な役割をいくつも持っています。そのような大切な森林を守ろうと、国や地方自治体を中心に、間伐や植林などさまざまな取り組みが行われ、企業やボランティアスタッフなどの協力で、森を守る活動や植林も積極的に行われています。
今回は、日本の大切な自然のひとつであり、資源でもある森林や樹木について考えてみましょう。
※2010年7月1日時点での政府発表データをもとにしています。


クイズde基礎知識

森林の働きは? 森林率が高い都道府県は?


Q1

以下の中で、森林の働きとして間違っているものは?


A. 地球温暖化の原因となる
B. 雨水を蓄え、土砂災害を防止する
C. 海を豊かにする


A1 正解は 「A. 地球温暖化の原因となる」 です。

森林は樹木の光合成によって、地球温暖化の原因に挙げられる二酸化炭素を吸収します。また、森林のスポンジのような土壌には雨水がしみ込みやすく、そこから河川へと流れ出す過程で、雨水を貯蓄・ろ過することができるうえ、樹木の根が土壌の浸食や流出を防止します。さらに、森林のある山から、川、そして海へと流れ込む水は栄養に富んでいるため、結果的に海を豊かにします。


Q2

日本で最も森林の面積が広い都道府県は北海道です。では森林率(土地面積に占める森林面積の割合)が最も高い都道府県は? ※2007年3月時点での調査に基づく


A. 大阪府
B. 北海道
C. 高知県


A2 正解は 「C. 高知県」 です。

高知県は約71万ヘクタールの土地に、約60万ヘクタールもの森林を有しています(森林率約84%)。面積では日本一を誇る北海道の森林率は71%、大阪府は森林面積、森林率共にワースト1の結果となっています(森林率は31%で、茨城県、千葉県と同率最下位)。


Q3

日本の森林率はここ30年間どう推移している?


A. 減り続けている
B. 増え続けている
C. 変わらない


A3 正解は 「C. 変わらない」 です。

日本の森林率は1980年が67.8%で、2008年は67.3%。その間、数値はほぼ横ばいで推移しており、約30年間その割合はほとんど変わっていません。これは森林・林業基本法(昭和39年法律第161号)や、森林法(昭和26年法律第249号)などをもとに、国や地方自治体が中心となって森林の保護と育成を行ってきた成果ともいえるでしょう。


Q4

2005年時点での日本の森林率は世界第何位でしょう?


A. 第2位
B. 第10位
C. 第50位


A4 正解は 「A. 第2位」 です。

2005年の統計によると、世界全体の森林率は30.3%。その中で日本の森林率はフィンランド共和国に次いで世界第2位の高さであり、日本は世界的に見てトップクラスの森林率を有する国といえます。このように、日本は高い森林率を保っていますが、世界的に見ると毎年日本の国土の約1/5もの面積の森林が消えているという現実があります。


プロフィール



「進研ゼミ小学講座」は2020年新課程に対応して、リニューアル。基礎から応用までの学力向上はもちろん、自ら学ぶ姿勢を身につける。
学んだ知識を使って、自分なりの答えを導き出す。そんな体験を繰り返すことで、「自ら考え表現する力」を育んでいきます。

子育て・教育Q&A