公立中高一貫校に行ってきました! 千葉県立千葉中学校の授業公開ルポ

公立中高一貫校でどんな教育が行われているのか、興味はあるけれどまだ見たことはないというかたも多いことでしょう。
そんな皆さまのために、平成20年12月16日に行われた千葉県立千葉中学校の授業公開の模様をお伝えします。


子どもたちが刺激し合い、
プレゼンテーション能力や考える力を育成─社会

「尖閣(せんかく)諸島について説明します。地図帳の○ページを開いてください。台湾からとても近いことがわかりますか?」
「中国の船が、尖閣諸島の周りを航海し、日本政府の許可を得ないで調査しました。時間は…」
テキパキと説明しているのは先生ではなく、中1の女子生徒。社会の授業の最初の10分間ほどを使って行う「新聞発表」で、自ら興味をもった「尖閣領域に中国船」という記事について説明しています。写真、イラスト、国旗、地図などを用意し、話の展開に合わせて黒板にはりながら手際よく説明していくので、内容がどんどん頭に入ってきました。この試みのねらいのひとつは、プレゼンテーション能力の養成。指導にあたっている先生によると、最初の頃はほとんどの生徒が立って話をするだけでしたが、1人がわかりやすくするための工夫を始めると、新たな工夫が加わりながらどんどんと進化して、この日の女子生徒のような堂々たる発表が珍しくなくなってきたそうです。

生徒たちに配られる資料には、該当の新聞記事のコピーのほか、発表者自身の記事についての自分の考えが、「社説(自己主張)」として書いてあります。その下には空欄が設けられ、生徒それぞれが「自分の意見や考え」を書き込むようになっています。こうして、毎回の発表を通じ、社会的なできごとに対する興味や知識を深めるばかりでなく、他人の意見を聞いて、自分自身がその話題についてどう考えるか、深めていけるのです。

新聞発表に続いて、地理の授業が始まりました。テーマは、「学校周辺の地理的調査」。学校周辺の25,000分の1の地形図を基に、さまざまな作業を行います。通学路、道路、鉄道などを違った色で塗っていくほか、「千葉中学・高校のおおよその面積を求めよ」「三角点がどのような場所にあるか考えよ」「なぜこのような場所に工場が密集しているのか考えよ」など、バラエティーに富んだ項目がズラリ。最近、社会科の学習は、知識の習得から、資料を読み取り考える力を重視する方向へと変わっていますが、それがここまで徹底され、生徒たちも真剣にそれにこたえている姿が、強く印象に残りました。


地図や写真などを効果的に使ってプレゼンテーションどうやったら地図を使って学校の面積を求められるか、活発な意見が飛び交う

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「進研ゼミ小学講座」は2020年新課程に対応して、リニューアル。基礎から応用までの学力向上はもちろん、自ら学ぶ姿勢を身につける。
学んだ知識を使って、自分なりの答えを導き出す。そんな体験を繰り返すことで、「自ら考え表現する力」を育んでいきます。

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