サッカーワールドカップをきっかけに世界を知ろう!気候や文化などから見る世界と日本
※2006年5月現在の情報に基づいた記事です。
いよいよ2006FIFAワールドカップドイツ大会が開幕します。さて、ワールドカップには何か国が出場するかご存じですか? 参加国の国名や位置はわかりますか?
全国の公立中高一貫校では、多くの学校が教育理念に「国際社会で活躍できるリーダー」や「国際社会に貢献できる人間」を育てることを掲げています。適性検査でも、留学生に日本文化を紹介するプログラムを考えさせる問題や、海外の友達が泊まりに来たときにどうもてなすかを考えさせる問題などが出題されています。世界中が盛り上がるワールドカップをきっかけに、世界と日本についてお子さまと一緒に学習してみましょう。
世界について知ろう
ワールドカップは、世界6地区での激戦を勝ち抜いた31か国と開催国ドイツの計32か国が参加します。開催国のドイツは、人口8250万人、面積35万7000平方キロメートルの国です。人口は日本の約64%、面積は日本の約95%の規模になります。今回のワールドカップでは、首都ベルリンをはじめ、ハンブルク、ケルン、フランクフルト、ミュンヘンなど12の会場で試合が組まれています。テレビ中継で試合会場が映し出されたときには、お子さまに「ドイツってどこにあるんだろうね」「ベルリンって知ってる?」などと問いかけ、お子さまと世界地図で調べてみましょう。本やインターネットなどで日本とドイツの違いについて調べたり、気づいたことについて親子で話し合ったりするのもよいでしょう。
お子さまが「一番最初のワールドカップってどこの国でやったの?」「世界で一番大きな国ってどこ?」などと世界の国々に興味を持ったときは、地図や地球儀、本、インターネットなどで一緒に調べてみてください。外務省が開設している子ども向けのホームページ「キッズ外務省」の中にある「世界いろいろ雑学ランキング」というコーナーには、「面積の大きい国」や「世界の長い川」「米の生産量の多い国」「映画制作本数の多い国」「リサイクル率の高い国」などのランキングが掲載されています。中には、保護者のかたも知らなかったような新しい発見があるかもしれません。
親子で考えてみよう
「世界いろいろ雑学ランキング」を見て
- 平均寿命の高い国・地域は?
- 平均寿命が高いってどういうこと?
- 森林面積の大きい国は? それらの国を地球儀か世界地図で確認してみよう。
- 自分だったらどんなランキングが知りたいか? そのランキングを図書館で調べてみよう。
気候について知ろう。適性検査によく出る環境問題もチェック!
世界と日本の気候について調べるのもよいでしょう。ワールドカップ開催国、ドイツの夏は気温が高く雨も多いと言います。一方、冬は寒さが厳しく、北海道の気候と似ているそうです。日本や世界の気候の特徴について、親子で調べてみましょう。グラフを読み取る問題は適性検査でもよく出題されますので、気温や湿度、降水量などのグラフを見ておくのもいいかもしれません。
また、公立中高一貫校の適性検査では環境問題もよく取り上げられます。ドイツは、1980年代初めに酸性雨が大きな問題となったことから、世界の中でもいち早く環境問題に取り組んできた国でもあります。自転車を使うことにより自動車の使用を減らす、街へ出かけるときは車を市電やバスの停留所近くの駐車場に駐車して公共機関を使うなど、国や企業だけでなく、国民を挙げて取り組んでいるといいます。酸性雨、地球温暖化、砂漠化などについて世界の各国がどのような取り組みをしているのか、自分にできることには何があるかなど、この機会に親子で学習してはどうでしょうか。時差について考えてみるのもいいでしょう。
- 適性検査での出題例
- 与えられたグラフをもとに、どのような取り組みが地球温暖化を防ぐことになるか書かせる問題。
- 二酸化炭素の増加を防ぐために、私たちがどのようなことに取り組んでいく必要があるか、100字程度で書かせる問題。
親子で考えてみよう
- 下のグラフは、東京とイタリアの首都・ローマの降水量と気温のグラフです。
- 東京とローマの気候についてそれぞれの特徴を挙げてみましょう。
- 2つの都市の気候を比較し、「年間平均気温」と「降水量」という言葉を用いて説明しましょう。
※総務省統計局「日本の統計2006」、気象庁HP「代表的な観測地点の平年値一覧」より