筑波大学附属中学校1年生 Mさんのお母さま

今回は、フルタイムでお仕事をされているお母さまに登場していただきます。現在筑波大学附属中学校に通われているお嬢さんの中学受験に、お仕事をもちながらどのように向き合ったのか、またお父さまとはどのように役割分担をされていたのかということも伺いました。(2008年11月20日)


profile
筑波大学附属中学校1年生
Mさん

東京都在住。
Mさんは、2008年4月に筑波大学附属中学校に入学。現在中学1年生です。お母さまによると、「元気で明るい女の子。でも競争心がないのが玉に瑕(きず)」という、おおらかな一人娘さんです。まさかの不合格もありましたが、「最終的には、娘にいちばん合っている学校に行くことになった」というとおり、今は中学校生活を楽しんでいます。

■半分は学童保育代わりに、仲良しの同級生と一緒に小学1年生から入塾。中学受験は、自分自身が中高一貫校の出身で、部活動などが充実している一貫校の良さを実感していたお父さまがすすめた

中学受験をさせようと思われたのはいつから、また、どなたが主導で決めたのですか?


娘が小学校にあがった頃から漠然とは考えていました。私は公立の出身ですが、主人は私立中高一貫校の出身です。主人は、特に自分がクラブ活動などに打ち込めた経験から、娘にも一貫校をすすめていました。大学受験はさせたいと思っていたので、附属校ではない学校を考えていました。娘も、周囲のお友達が皆さん受験される環境でしたので、自然に自分もするものだと思っていたようです。


小学1年生から塾に通っていらしたということですが、どんな様子でしたか?


塾はSAPIXです。私が仕事をしているので半分は学童保育の代わりで、少しでも勉強させてもらえるならということで入れました。3年生までは週1回で、宿題プリントも大変ではなかったので本人も楽しく通っていました。4年生からは一応受験を意識していましたが、子どもはどちらかというとのんびり屋で競争心もないので、いかにモチベーションを維持するかという点は最後まで苦労しました。
でも、小学校の仲良しのお友達と一緒に通っていたので、受験まで励まし合って続けることができたようです。お友達の存在は大きかったですね。男の子ばかりですが、中学に入った今でも家族ぐるみでおつきあいをしています。中学生になると、なかなか親同士が仲良くなる機会もないので、こういう仲間ができたことは娘にとっても、私たち親にとっても財産ですね。

塾の先生がたも子どもの性格や学習状況をよく把握されていて、アドバイスはたいへん参考になりました。しかし、テキストが冊子ではなくプリントだったので、その整理には苦労しました。結局プリント整理は親の仕事になりました。復習も4年生までは自分でこなしていましたが、5年生になると大変になってきたので、仕事のない土日に私が見るようになりました。


■夫婦で、役割を分担。最後は一致団結して、大変な受験を乗りきった

ご家庭では、どなたがどのように勉強を見ていたのですか?


主人が教えると、怒ってしまってうまくいかないので、勉強は主に私が見ていました。私はどちらかというとお笑い系で、勉強を教えていても余談のほうが多いくらい。子どもと同じ問題を競争して解いて、負けたほうが罰ゲームとか遊び感覚でやっていました。学生時代に家庭教師のアルバイトをしていた経験も生かせたのかもしれません。とはいっても、もちろん自分の子どもだと、教えているうちにケンカになることもたくさんありました。言い過ぎたなと思ったときには「お母さんが悪かった」と、謝ることもよくありました。いやな雰囲気を引きずりたくないので、さっさと仲直りして仕切り直しということです。
だからか、娘も「お母さんと勉強するのは楽しい」と言ってくれていました。普段は仕事で忙しく、十分に子どもの面倒を見ることができなかったので、中学受験を通して親子のきずなを深めることができたかもしれません。

算数、理科(物理と化学の分野)については、試験に出るポイントを教えて、SAPIXの問題を選んで復習させていました。こうすることで、効率よく勉強させることはできたのですが、今思うともう少し自分で考えて、「わかった」という達成感を味わわせてあげればよかったかな、とも思います。
また、5年生になると、塾の宿題も多くて全部こなしていると大変だったので、私が問題を選択してあげて、全部はやらせませんでした。全部をやる時間もなかったし、未消化になるほうが怖かったからです。
土日しか見てあげられないので、他のお母さまが熱心にされているのを聞くとプレッシャーでしたね。だから、すごく熱心な家庭のお母さまにはなるべく近づかないようにしていました(笑)。


プロフィール



教育ジャーナリスト、「登録スタッフ制企画編集会社<ワイワイネット>」代表。塾取材や学校長インタビュー経験が豊富。近著に『子どもがバケる学校を探せ! 中学校選びの新基準』(ダイヤモンド社)。

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