算数「平面図形と比(2)」[中学受験]

問題3
下の図において、BD : DC=5 : 7、AP : PD=2 : 1です。三角形PBDの面積が10cm²のとき、次の問いに答えなさい。

図

(1)三角形APBと三角形APCの面積の比を、最も簡単な整数で表しなさい。
(2)AF : FBを、最も簡単な整数で表しなさい。
(3)三角形AFPと三角形PDCの面積の比を、最も簡単な整数で表しなさい。
(晃華学園中 2008年)
<問題3の考え方と答え>

まずは三角形の「底辺比」と「面積比」の基本事項(じこう)を確認(かくにん)しておきましょうね。

まずは基本形から。

 《キホン-1》

図左の大きな三角形で、面積 ア、イ の比は?

ア : イ = a : b になりますよね。

高さが同じだから、底辺比=面積比 になります。
簡単(かんたん)ですよね?

図

では、次のパターン。

 《キホン-2》
図

アとイの面積比は a と b の長さの比と等しいのでいずれも、 ア : イ = a : b になります。

その他、「底辺比=面積比」では、こんなのもありますね。

 《キホン-3》
図

頂点(ちょうてん)の角度が等しいとき、

図


以上を確認したうえで、入試問題を考えていきましょう。





<(1)の考え方と答え>
さっそく登場しましたね。これぐらいよく出てくるんですよ。
これは、上の基本事項が理解できていれば、かんたんですね。
(答え) 5:7
<(2)の考え方と答え>
わかっている比や面積を図に記入します。

図

三角形APCと三角形PBCの面積比がわかれば、AF : FB もわかりますね。
まずは三角形PDCの面積を求めます。
    BD : DC = 5 : 7  だから、

    

三角形APCの面積は、
    AP : PD = 2 : 1  だから、

    

AF : FBは、三角形APCの面積 : 三角形PBCの面積と等しいので、

   AF : FB  = (三角形APC) : (三角形PBD + 三角形PDC)
          = 28 : (10 + 14)
          = 28 : 2
          = 7 : 6

(答え) 7:6
<(3)の考え方と答え>
小問(1)、(2)でわかったことを整理して図にかいてみます。

図

三角形AFPの面積を求めるために、まず三角形APBの面積を求めます。
   三角形APB : 三角形APC = 5 : 7  だから
三角形APBの面積は、

    

よって、三角形AFPの面積は、

    

では、求める面積比は?

    
(答え) 10:13

プロフィール



大人気メールマガジン「コロンブス的・超発想で中学受験を成功させる方法」の発行人で、中学受験カウンセラー。メルマガは殿堂入りを果たす。理科・替え歌暗記法のCD『愛のメモリーTM』も作成。

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