保護者が重視する学校情報の情報源は? その3[中学受験]

保護者の志望校ランク別に分析することにより「保護者が重視する学校情報の情報源」に傾向や特徴があるのではないだろうか。
これまでの分析結果では、保護者は自分で調査する割合が高く、中でも学校説明会を最も重要な情報源としていることがわかっている。また、志望校ランク別に分析した場合、ランクが高いほど志望校決定権者は受験生本人の割合が高く、また、通学時間は長い傾向があったことから考えると、志望校ランクが高いほど保護者は自分で調査する割合が高くなるのではないだろうかという仮説が考えられる。

【図1 保護者が重視する学校情報の情報源1位(保護者アンケート:ランク別)】
※四谷大塚の「2008年度合不合判定テスト(第3回)80偏差値一覧」の偏差値を参考に、60以上、50~60未満、50未満、その他とした(学校数の関係で、3段階で分析)。
図1 保護者が重視する学校情報の情報源1位(保護者アンケート:ランク別)
※百分比(%)は小数第1位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある。

図1は保護者アンケートの「保護者が重視する学校情報の情報源」の中で重視する事項の1位だけを志望校ランク別で集計したものである。図を見ると、「平均」と偏差値60以上、偏差値50~60未満、偏差値50未満でほとんど同じ数値であることがわかる。確かに情報源については、志望校ランクには関係ないということは、言われてみれば当たり前なのかもしれないが、これまで志望校ランク別に分析した結果が、これほどどのランクでも同じであったことはなかったので、驚かされる。
今回の学校情報の情報源ほどではないが、保護者アンケートの「保護者が最重視する志望校選択事項」(先月のコラムで紹介)でも、各志望校ランクでほぼ同じ数値になっていた。ランク別分析で同じような傾向が出たことは、単なる偶然とは考えにくい。

しかし、「保護者が最重視する志望校選択事項」では、学校種別で分析すると、男子校・女子校・共学校で大きな特徴があった。「保護者が重視する学校情報の情報源」を志望校の学校種別で分析すると、どのような結果になるのであろうか。

【図2 保護者が重視している学校情報の情報源1位(保護者アンケート:学校種別)】
図2 保護者が重視している学校情報の情報源1位(保護者アンケート:学校種別)
※百分比(%)は小数第1位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある。

図2は志望校の学校種別で集計したものである。最も保護者の割合が大きい「6.学校説明会」は志望校ランク別と同様、男子校・女子校・共学校でほぼ同じ数値である。しかし、男子校を志望する保護者は「1.塾の先生」を、女子校を志望する保護者は「7.学校見学」を、共学校を志望する保護者は「8.学校のホームページ」を情報源として重視する割合が、他の学校種別よりも高い特徴が見られる。「保護者が重視する学校情報の情報源」についても、志望校ランクでは見られなかった特徴が学校種別ではあるようだ。これまでの分析からも学校種別のほうが志望校ランク別よりも特徴が出やすいことがわかる。

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

お子さまに関するお悩みを持つ
保護者のかたへ

  • がんばっているのに成績が伸びない
  • 反抗期の子どもの接し方に悩んでいる
  • 自発的に勉強をやってくれない

このようなお悩みを持つ保護者のかたは多いのではないでしょうか?

\そんな保護者のかたにおすすめなのが/
まなびの手帳ロゴ ベネッセ教育情報サイト公式アプリ 教育情報まなびの手帳

お子さまの年齢、地域、時期別に最適な教育情報を配信しています!

そのほかにも、学習タイプ診断や無料動画など、アプリ限定のサービスが満載です。

ぜひ一度チェックしてみてください。

子育て・教育Q&A