学校選びのために(2) 大学合格実績について[中学受験]
受験生にとって、目下の目標は志望校合格であるが、この時期、親にとって正念場を迎えるのが受験校選びである。
そこで前回から私共がとったアンケートを分析して、入口はともかく出口(大学合格)の実績という、一つの見方をお知らせした。
企業の評価については業績評価があるように、学校の評価についてはこの出口実績が最もわかりやすいので、よく口の端にのぼる。
そこでその基準としては、まず難関国立大学として東京大学と京都大学に二ケタの実績を
あげられる学校が全国ブランド候補だろうし、これを旧帝大である北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学まで広げたり、首都圏なら一橋大学、東京工業大学を入れたりしてもよいだろう。
これら国立大の合格者数はのべ人数ではなく実数なので、実態が反映できる。
問題は私立大学の合格実績で、こちらはいつものべ合格者数で、1人で何校も受験できるうえ、最近はセンター入試枠や全学部学科統一試験などがあるので、勢いのべ合格者が増えて、実数との差が大きくなる。
さすがに早稲田・慶応クラスではそうでもないが、首都圏のGMARCH(学習院、明治、青山、立教、中央、法政)、関西圏の関関同立(関西学院、関西、同志社、立命館)となると少なくない差が生じる。この差が大きすぎれば実績以上の業績となり、いわば誇大表示のそしりはまぬかれない。
ただそれがたとえば1人で5、6学部・学科に出願して、そのうち2、3学部・学科に合格することは、このクラスの大学でも珍しくなっている。この大学全入時代にあっても、1人で上位大学の学部にいくつも合格するのはやはり難しいことなのだ。
しかもそれが通常そうなのであれば、合格者実数はわからなくとも高校間での相対的な位置は変わらない。大学を「難関」「上位」「中堅」などのグループに分け、卒業生の数を分母にして、各大学グループへののべ合格者数を分子とした比率を出して比較する場合、この比率は変わらないということだ。だいたいどの高校も同じような併願率だから、のべ合格者数でもおよその実績比は可能である。
こうして従来は出口実績を比較してきたが、そのなかから見えてきたことは、第1に、あるランクの大学グループののべ合格者数が卒業生対比50%を超えるようであれば、実数でその50%程度は合格者実数がいそうだ、ということだ。
たとえば、卒業生が100人いたとして、上位大学グループへののべ合格者数が50人を超えるなら、実数でその50%、つまり25人が合格していそうだ、ということである。
第2に、50%を超えなければその40%前後の合格者実数に経験的にはなっている、ということである。
たとえば、やはり卒業生が100人いたとして、上位大学へののべ合格者が40人なら、その40%前後、つまり16人前後が実際の合格者数だということだ。
また、第1のケースのように、あるグループへののべ合格者数が50%をオーバーしている高校なら、もうひとつ上のランクの大学グループの実績がのべの合格者で20%以上出ていてるもので、従って実数では10%程度の合格者数がいる、と思われる。卒業生100人中50人が上位大学へ合格しているなら、その上の難関大学へは、のべ20%(つまりのべ20人)以上が合格している、つまり実際にはその半数の10%(10人)が合格しているということだ。ただし、公表されていないので学校説明会などで確かめて実情をよく把握しておきたい。
そこで前回から私共がとったアンケートを分析して、入口はともかく出口(大学合格)の実績という、一つの見方をお知らせした。
企業の評価については業績評価があるように、学校の評価についてはこの出口実績が最もわかりやすいので、よく口の端にのぼる。
そこでその基準としては、まず難関国立大学として東京大学と京都大学に二ケタの実績を
あげられる学校が全国ブランド候補だろうし、これを旧帝大である北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学まで広げたり、首都圏なら一橋大学、東京工業大学を入れたりしてもよいだろう。
これら国立大の合格者数はのべ人数ではなく実数なので、実態が反映できる。
問題は私立大学の合格実績で、こちらはいつものべ合格者数で、1人で何校も受験できるうえ、最近はセンター入試枠や全学部学科統一試験などがあるので、勢いのべ合格者が増えて、実数との差が大きくなる。
さすがに早稲田・慶応クラスではそうでもないが、首都圏のGMARCH(学習院、明治、青山、立教、中央、法政)、関西圏の関関同立(関西学院、関西、同志社、立命館)となると少なくない差が生じる。この差が大きすぎれば実績以上の業績となり、いわば誇大表示のそしりはまぬかれない。
ただそれがたとえば1人で5、6学部・学科に出願して、そのうち2、3学部・学科に合格することは、このクラスの大学でも珍しくなっている。この大学全入時代にあっても、1人で上位大学の学部にいくつも合格するのはやはり難しいことなのだ。
しかもそれが通常そうなのであれば、合格者実数はわからなくとも高校間での相対的な位置は変わらない。大学を「難関」「上位」「中堅」などのグループに分け、卒業生の数を分母にして、各大学グループへののべ合格者数を分子とした比率を出して比較する場合、この比率は変わらないということだ。だいたいどの高校も同じような併願率だから、のべ合格者数でもおよその実績比は可能である。
こうして従来は出口実績を比較してきたが、そのなかから見えてきたことは、第1に、あるランクの大学グループののべ合格者数が卒業生対比50%を超えるようであれば、実数でその50%程度は合格者実数がいそうだ、ということだ。
たとえば、卒業生が100人いたとして、上位大学グループへののべ合格者数が50人を超えるなら、実数でその50%、つまり25人が合格していそうだ、ということである。
第2に、50%を超えなければその40%前後の合格者実数に経験的にはなっている、ということである。
たとえば、やはり卒業生が100人いたとして、上位大学へののべ合格者が40人なら、その40%前後、つまり16人前後が実際の合格者数だということだ。
また、第1のケースのように、あるグループへののべ合格者数が50%をオーバーしている高校なら、もうひとつ上のランクの大学グループの実績がのべの合格者で20%以上出ていてるもので、従って実数では10%程度の合格者数がいる、と思われる。卒業生100人中50人が上位大学へ合格しているなら、その上の難関大学へは、のべ20%(つまりのべ20人)以上が合格している、つまり実際にはその半数の10%(10人)が合格しているということだ。ただし、公表されていないので学校説明会などで確かめて実情をよく把握しておきたい。