夏期中盤におけるチェックポイント-精神面[中学受験]

 夏期講習も中盤を迎えようとしている。この時期における受験生の状況を、(1)精神面(2)学習面 (3)肉体面 の3つのポイントから考えてみよう。

夏期中盤におけるチェックポイント-精神面[中学受験]


 まず精神面だが、おそらく1学期に比べれば入試に対する真剣さはかなり増してきているはずだ。何か他人事のように感じていた入試が、がぜん現実味を帯びてくるのがこの時期である。もちろん本当に深刻になるのは秋以降だが、「最近かなりヤル気になってきた」と感じられるぐらいがちょうど良い。「まだまだのんびりしている」のであれば、少し気合いを入れる必要があるかもしれない。ここで一番注意すべき症状は、「いやに深刻になっている」とか「かなり元気が無い」場合であろう。今の時期から過度に緊張していては入試まで体が持たないであろうし、それよりも何らかの具体的な悩みを抱えている可能性がある。例えば塾の友達間におけるトラブルとか、先生との相性の問題とかがよくある悩みである。

 6年生になってからの勉強量、特に夏期講習における勉強量は受験生にとっても半端ではない。当然ストレスがたまり、ささいなことで友達間のトラブルが生じる。しかも6年生ともなれば、いろいろなことを親に言わなくなる時期である。親としてはかなり注意して見ていないと、見過ごしてしまうほどお子さまは「大人になりかけている」ということだ。少し気になるなと思ったら、積極的に話してみて欲しい。その時は「最近、勉強の調子はどう?」などと軽い会話では話が弾まない可能性もあるから、「最近、元気がないみたい。何か気になることがあるんじゃないの?」とかなり突っ込んで話すべきだろう。この時みんなで話した方が良いのか、または本人と母親(または父親)だけで話すべきなのか、ひょっとしたら兄や姉かもしれないが、とにかく本人が話しやすい環境を作ることが大切である。

 まだ大人になりきっていない6年生が、受験のために大量の学習をこなしているということは、なんらかのストレスをお子さまが受けているということである。「トラブルが起こってもおかしくない」という目を、常にお子さまに向けておくべきであろう。例えば塾に行く時「いってきます!」と元気良く家を出て行く割には、「うしろ姿がうなだれている」とか「ため息をついている」などは見過ごしてはならないサインである。

プロフィール


小泉浩明

桐朋中学・高校、慶応大学卒。米国にてMBA取得後、予備校や塾を開校。現在は平山入試研究所を設立、教材開発など教務研究に専念。著作に「まとめ これだけ!国語(森上教育研究所スキル研究会)」などがある。

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