偏差値はどこまで伸びるか[中学受験]

 入試戦略の第一歩は「目標の設定」にある。つまり、第一志望をどこにするかということである。すでに「○○中学を目指そう!」と大体決定されているご家庭も多いとは思うが、ここでは「本気で合格する」という決意に変えるということである。

 しかし「今の学力を考えると・・・・・」ということもあるかもしれない。そもそも学力とは10ヵ月足らずの短い期間で、どのくらい伸びるものであろうか?これは経験的な例ではあるが、偏差値で言えば20近くまで伸びた例はある。つまり4月の段階で偏差値42〜3の生徒が偏差値60の中学に合格したということである。これを考えると10〜15伸びても不思議では無いが、偏差値は相対的なものであるから上昇するためには他の受験生以上に努力が必要である。10ヵ月で20近く偏差値を上げるための本人の努力は尋常なものでは無いはずだから、現実的に考えるのであれば、現時点のお子さまの偏差値プラス7〜8を第一志望と考えるのが妥当であろう。そしてそれ以上のところはチャレンジ校として考え、後で偏差値が上がってきた時に第一志望校に修正すれば良いわけである。もちろん逆に志望を下げざるを得ないというケースもあるので、日々の努力は怠らないよう十分に注意したい。

 現時点での学力を知るには、模擬試験を受ける必要がある。お子さまの通われている塾でも実施しているであろうが、模擬試験は何種類か受けておくべきであろう。そして公開模試なら四谷大塚の「合不合判定予備テスト」や「合不合判定テスト」は受けさせたいところである。なお、模擬試験を受けるということは予想以上に時間と体力を使うことも注意したい。なぜなら試験を受けるだけで丸1日費やすことになり、しかも間違えた問題を見直して、次に同じような問題が出て来たら解けるようにしておく必要があるからである。見直しをしない模試はその価値が半減すると言っても過言ではないが、この作業にもかなりの時間がかかることを考えた上で、受ける模試の内容や数を良く検討すべきであろう。

プロフィール


小泉浩明

桐朋中学・高校、慶応大学卒。米国にてMBA取得後、予備校や塾を開校。現在は平山入試研究所を設立、教材開発など教務研究に専念。著作に「まとめ これだけ!国語(森上教育研究所スキル研究会)」などがある。

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