学年末テストの対策、どうやる?実技教科は?
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学年末テストは、学年の締めくくりとして実施される範囲の広いテスト。
中間・期末を経験してテスト自体に慣れてきていても、不安を抱くお子さまは多いようです。
「どう対策していいかわからない……」
十分な対策ができずにテスト当日を迎えてしまうことも少なくありません。
お子さまが学年末テストの対策の仕方について悩んでいる時、これまでの様子なども振り返りつつ、よい道しるべをつくってあげたいですね。そのためにも「学年末テストってどんなテストなの?」からスタートしていきましょう。
(勉強法アドバイザー 滝)
学年末テストはやっぱり特別!【範囲の広さ】と【テストの回数】が不安!?
期末・中間テストと違い学年末に不安を感じる中学生が多い理由は2つです。
ひとつは【範囲が広い】こと。
「その学年で習ったことすべて」とされることも多く、範囲が広くなります。
ただ、出題の中心は「2学期・期末テスト終了後~習ったところ」という場合も多いようです。「1学期の初めから復習するなんて無理!」とパニックになってしまうお子さまも多いので「2学期の期末テスト後の範囲が中心になるんじゃないの? 一緒に確認してみようよ!」と声をかけてあげると少し気持ちが落ちつきます。
もうひとつは【大きなテストが1回だけ】ということ。
これは学年末テストの点数が3学期の成績に直結しやすいことを意味します。
1・2学期のように「中間で思うような点が取れなかったから、期末テストで挽回しよう!」ができません。この1回でしっかり点数を取っていくことがベスト……ではありますが、過度にプレッシャーをかけてしまうのはNG。実際にはテストの回数が少なく範囲が広いぶん、提出物や小テスト・課題テストなどが増えることが多いようです。比較的点数も取りやすいので、これらに着実に取り組むと成績アップにつながることをお子さまと確認しておきましょう。
範囲の広いテストを効率良く対策を進めるカギは「優先順位」をつけること。
学年末テストで一番多い失敗は「優先順位をまちがえる」ことです。
1学期の初めから復習をスタートしてしまい、「2学期の期末テスト終了後~」の範囲の対策が十分にできなかった、というケースがよく見受けられます。
【1】成績に直結する学校の宿題・テスト前の提出物(学校のワークなど)
【2】範囲表に出題すると書かれているところ(授業で配布されたプリントなど)
【3】2学期・期末テスト終了後~習ったところまでを中心に、全範囲を通してニガテな単元に取り組む
このように、優先順位がつくと勉強がグッと捗ります。
まずは【1】の提出物でしっかり点数(評価)をもらうのが最優先。
そして【2】の範囲表に書いてあること。「授業プリントから10点分」などと書かれているのに読み落としたり、復習し忘れたりすることが多い様子。範囲表が配られたら、「出る」と書かれているところに一緒にマーカーを引いていくのもGOODです!ここまで取り組んで、ようやく全範囲の復習にうつっていきます。「一からていねい……」は難しいので、過去の定期テスト問題の解き直しをすると効率良く復習に取り組めますよ。
内申点対策は実技教科も手を抜かずに。遅くとも1週間~3日前には対策開始。
「3日で足を速くする」「1週間で楽器が弾きこなせるようにする」は難しくとも、実技の筆記テストであれば短期間でも効果が出やすいです。
実際に5教科と比較しても、覚えれば得点できる素直な問題が多い傾向が。
基本的には5教科の対策に重きを置き、授業で配られたプリントを中心に、テスト1週間~3日前に実技教科にも取り組んでいくのがベター。
なかには対策や暗記に時間がかかるものもあるので、「テスト範囲の教科書のページ」「提出物の有無と期限」だけはチェックして、必要な対策期間を取れるようにしましょう。実技教科の内申点の扱いは都道府県によって変わりますが、重要視されるところもあります。ニガテなお子さまほど気を抜かずに対策したいところです。
まとめ & 実践 TIPS
学年末テストは1年の集大成とも呼べるテスト。
普段の勉強への姿勢が結果に反映されやすいテストといえます。
範囲の広さから、取り組む前に戦意喪失してしまうお子さまも多いので、やる気の上がる声がけをしていけるといいですね! 日頃からコツコツ取り組めているお子さまには「これまでのテスト勉強が上手に進められていたのだから大丈夫」と自信をつけ、逆にエンジンがかかりにくいお子さまには「範囲が広いから、普段より早くスタートすると差をつけられるよ!」といったアドバイスが有効かもしれません。
3学期は次学年の「0学期」ともいわれます。テストの結果が出たあとは、1年間の自分の勉強スタイルを見直すきっかけにするとバッチリ。「うまくいったところ」をほめ「改善すべきところ」を一緒に見つけ、次学年の学習に向けて早めに意識をつくっていきましょう。
滝りえ
アドバイザー歴10年。
学生時代の家庭教師や塾講師のアルバイトを通じて、同じ中学生でもそれぞれに適した勉強の仕方や声のかけ方が違うことに気づき、その経験をいかしたいという思いからアドバイザーに。それぞれの会員に適した受け止めやすい言葉や表現でアドバイスを届けることをモットーとしている。
座右の銘:「因果応報」自分がしたことは善い行いも悪い行いもすべて自分に返ってくる
趣味:洋楽のミュージックビデオの鑑賞、書道。3人姉妹の母。
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