【小中高別】塾に通うと年間いくらかかる?どうすれば安くなる?

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お子さまの校外学習で代表的なものの1つ、学習塾。
まわりの子どもたちや、チラシを見て「うちの子も行かせる……?ただ、いくらくらいかかるかが気になる……」と思われる保護者のかたもいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、小学校・中学校・高校の年間の塾代と、少しでも塾代を抑えるコツをご紹介します。

【小中高別】塾代の年間平均値は? 年間40万円の塾代は高い? 安い?

上の図は、小学校・中学校・高校の学年別の、年間の学習塾にかかった費用の平均値です。お子さまの学年での平均額を見ると、ざっくりですが「どのくらいかかるか」の目安がつかめます。

小学校・中学校・高校どの段階でも学年が進むにつれて、ほぼ右肩上がりで塾代が高くなる傾向にあります。

さらに公立と私立を比べると、小学校は私立のほうが高いものの、中学校は公立のほうが高くなっています。これは高校受験に備える公立中学生が多いためでしょう。

公立高校が公立中学校に比べて平均額が低くなっているのは、高校卒業後に就職する人も含めた学習塾費の平均額だからです。このことから、実際の大学受験に向けて支払っている塾代は、もっと高いことが推測されます。

出典:文部科学省「令和3年度 子どもの学習費調査(表8-2)学習塾費の金額分布」より作成

次に、学習塾費の金額の分布について詳しく見てみましょう。

公立小学校では「塾代なし」、つまり塾に行かない人の割合が高く61.1%です。

その後公立中学校では「塾代なし」の割合が大きく減り、70.4%の生徒が塾に行っていることがわかります。公立・私立ともに高校で「塾代なし」が約60%以上と増えているのは、高校卒業後に就職する選択肢もあるためでしょう。

全員が塾に行くわけではなく、各家庭の方針や本人の進路により、「塾に通う・通わない」の選択は異なります。

学習塾費の平均が一番高いのは、私立高校(44万7,000円)。
年間40万円(約3万3,000円/月)以上の学習塾費を支払っている割合は、公立中学校(26.9%)続いて私立小学校(24.2%)です。

このように、年間40万円以上の塾代を支出する家庭も多くあります。この表は全国平均なので、教育熱心な地域では、塾に行く割合や塾代がさらに高い可能性があります。

実際、高校で1年間で70万円以上の費用がかかる塾もあります。
選ぶ塾によって、「学習塾の平均額」よりも費用がかかることもあると覚えておきましょう。

どうすれば安くなる? 塾代を抑えるコツ3選

「子どものためとはいえ、塾代って高いかも……」そう思っている保護者のかたも少なくないはず。ここでは、塾代を抑えるコツを3つご紹介します。

1.自治体の補助金・助成金を活用する

一つ目は、県または市区町村が行っている習い事や塾代の助成事業の活用です。たとえば、大阪市では一定の所得要件の世帯を対象に、月1万円まで小学5年生〜中学生の習い事費用の助成が受けられます。

助成事業はさまざまな自治体で実施されているため、一度お住まいの地域に補助金・助成金の制度がないか調べてみましょう。

2.塾のお得なキャンペーンを活用する

塾によって異なりますが、お得なキャンペーンを実施しているところもあります。
たとえば……

  • ・きょうだい割引(きょうだいで通うと授業料や入塾金の割引等がある)
  • ・紹介制度(塾生に紹介してもらうと特典がある)
  • ・春期講習や夏期講習に参加してからの入塾で入塾金が免除・割引になる

などのキャンペーンがあります。
通いたい塾にお得なキャンペーンがないか、調べてから入塾するようにしましょう。

3.受講する科目や指導形態を見直す

塾に通いだすと、あれもこれも必要と思ってしまい、受講する科目やコマ数が増えがちです。塾の受講科目やコマ数を増やすと、家計の負担だけでなくお子さまの負担につながる可能性もあるため、必要な授業だけ厳選するのがおすすめです。

塾で受けない科目は、通信講座や市販の問題集などで補うのもよいでしょう。また、「集団型」「個別型」「オンライン型」など、塾にはいくつかの指導形態があり、見直すと塾代の負担が軽減する可能性があります。一般的には……

  • 「オンライン型」<「集団型」<「個別型」
    の順番で費用が高くなります。

お子さまに合う指導形態を考えながら、塾代が安くなるものを選ぶのも一つの手です。

まとめ & 実践 TIPS

塾代は年間40万円を超えることも多々あり、受験生は特に費用がかかります。お子さまが複数人いる場合、各人の塾代にどの程度お金がかけられるのか、年間での資金計画が必要です。将来の進路、何のために塾に通うのか、お金は年間いくら必要なのかなど、お子さまと少しずつ話し合っておくのがおすすめです。

プロフィール


海田幹子

教育・育児、マネー等について執筆。現在、小学生2人の子育てに奮闘中。

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