心理カウンセラーに聞く おもちゃなどの与え過ぎは、本当にダメなこと?
おもちゃを買い与えるとき、すべてを自分の思い通りにしようとしていないか、一旦立ち止まって自問自答してみてください。「可愛いおもちゃだから喜んでくれる」と思って与えても、子どもは求めていなかったなどということがあるものです。そのおもちゃを与えることが自己満足や自分の存在価値を確かめるためであるのなら、それはお子さまのためになっていない可能性があります。
「知育玩具だからいい」「キャラクターがダメ」ではない
知育玩具は、子ども自身の技術や能力を高めるのに役立ちますが、数を与えればいいわけではなく、その1つのおもちゃを通してどういう展開ができるのか、そういう発想の展開を見ていってあげてください。
ですので、キャラクターも絶対にダメな訳ではなく、誰もが通るようなキャラクターというのも、子どもたちが色だったり形だったり、自分がどういうものが好きかという情操教育につながっています。大切なのはバランス。何に興味があって、何を与えることがその子にとって相応しいのかを見極めてあげましょう。
テレビを見せるタイミング
テレビに関しても、絶対見せてはいけないということはありません。映像に興味がある子や色合いに興味がある子に関しては、そこで集中力も養われていきます。また、興味があることに対して愛着心が芽生えていくと、安心感が出てきて親からの自立も早くなるんです。そこから、独自性や独立心が強くなっていきます。
また、リズム感のある映像を観ていて自然と体が動くようになり、「あ、自分はダンスが好きなんだな」という感覚が無意識に強くなります。お家でお母さんと1対1でいると、世の中にダンスがあるということを知るきっかけが掴めません。もちろん、教材は選ばなければいけませんが、何でも吸収することができる時期だからこそ色々な経験をさせてあげて、興味あるものを育んでいくことが重要なのです。
「何々ちゃんのおうちでは見せてないから」という話もよく聞きますが、その子と自分の子はまったく同じではないわけですから、そこで比べてはいけません。もちろん悪影響のある情報が入ってきたら、「これよくないな」と、親としてしっかり判断し見極めることが大切だと思います。
意外と知らない絵本の効果
ニンジン嫌いだった私の甥っ子が、ニンジンについて描かれている絵本を読んで食べられるようになったのです。「なんで? あれだけヤダ、ヤダ言っていたのに」って聞いたら、「この本を読んでからニンジンにすごい親近感を持つようになって、食べられるようになったんだよね」って言っていました。あらためて、絵本の効果を感じました。
経験がないから食べず嫌いなだけで、結局はイメージ。もちろん実際に体を動かすこともありますが、子どもにとって一番わかりやすい身近な経験は絵本です。だから、何かを学ばせようと思ったら、絵本を入口にすることはすごく効果的だと思います。
シックスポケットの対処方法
義理の両親がおもちゃを買ってくれるのは嬉しいけど、自分の教育理念と合わないという悩みもありますよね。そういうときは、子どものことを思いハッキリと伝えましょう。
例えば、おばあちゃんのところに行ったときにおもちゃをもらったら、そのことは感謝しながらも、こちらから提案していいと思います。「買ってくれてありがとうございます。でも家にも沢山あるので、学校に行き始めるから鉛筆を買ってあげてください」など。高価なものではなくて、本当に気軽に買えるようなものをお願いする。「えー、そんなのでいいの? もっとちゃんとした良いものを買ってあげるわよ」って言ったとしても、「じゃあ、それは貯金しておいてください」とか「この子が大きくなったときの結婚式のお祝いにください」など。大人同士もポジティブな方向でクローズするように心がけましょう。