進学・進級まで残り2か月!高学年でやっておきたい4つのポイント【小学校高学年】

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3学期も残り約2か月となりました。3学期は学年最後の学期ということもあり、緊張感や他の学期とは違う独特の雰囲気もあります。次の学年のことも気になり始める頃ですね。
前回の「低学年編」に続き、今回は高学年の学習において、その学年でしておきたいこと、次の学年につながることなどをご紹介したいと思います。

(赤ペン先生 吉田)

進級に向けて家庭ではどんな準備が必要?残り2か月でできる勉強・生活面のチェックポイントをご紹介【小学校低学年】

この記事のポイント

① 算数はつまずきを解消しておく

算数は積み上げていく学習ですので、つまずいているところをそのまま放置しておくと、次の学年にも影響します。

総まとめなどのテストもあると思いますので、自分のつまずきやすいところを見つけて、わかるところまで戻って復習しておきましょう。教科書をもう一度読み直したり、基本的な問題に取り組んで確認しておくとよいですね。

また、学習に抵抗があるお子さまには、タブレットを使って動く画面で楽しく学習できる教材などもありますので、お子さまに合った学習方法を探してみるのもよいと思います。
各学年の算数でつまずきやすい単元は次のとおりですので、参考にしてみてください。

・4年生‥2けたで割るわり算、小数のかけ算・わり算
・5年生‥異分母の分数のたし算・ひき算、割合
・6年生‥比例・反比例、速さ

特に、6年生では、中学になると分数を扱うことが多くなるので、この3学期に、分数の四則計算を速く正確にできるようにしておきましょう。5年生で習った、「単位量あたりの大きさ」「割合」をはじめ、6年生の「速さ」もしっかり理解しておくと中学生になっても安心です。

② 漢字を覚え、語彙を増やす 

学年を問わず漢字は重要です。今までに習った漢字は読めて書けるようにしておきたいところですが、漢字は「忘れては覚える」のくり返しで定着していくものですから、焦らないでよいと思います。

覚えるときは、単に字形や読み方だけを覚えるのではなく、意味も覚えるようにしておくと、忘れても記憶の底からよみがえってくることが多くなります。
さらに、お子さまの好きなことに関連付けた熟語や短文を作って覚えるようにすると抵抗なく楽しく覚えられます。

また、ご家庭の会話の中で、いろいろな言葉に触れてみるのもいいですね。読書も然りですが、たとえば、ニュースなどを見ていて、わからない言葉があったときは、面倒でもその都度、辞書などで調べるとその場で意味がわかり、納得がいきます。

意味を知り、生活の中で使ってこそ、言葉は生きるものです。そうするうちに、次第に語彙も増え、学年が進むにつれて難しくなっていく文章問題の読解力アップにもつながるように思います。

③ 机上の勉強から離れた学習方法も取り入れよう!

特に、好き・嫌いに分かれがちな理科・社会は、「嫌い・苦手」という先入観をもたないうちに、興味・関心を高めておきたいですね。

それには、学習漫画や学習ポスターがお勧めです。
学習ポスターには、日本地図や世界地図、植物や動物の生態に関するポスターなど、様々なものがあります。次の学年で学習する内容に関連したものなども選んで、目に入りやすいところに貼っておくと、勉強という形をとらないでも、自然に興味をもつことで、知らず知らずのうちに知識としてインプットされると思います。

また、6年生で習う歴史は「歴史漫画」から入るとおもしろく、理解もしやすいので先取り学習にも最適です。

④ 学習への向き合い方

高学年になると、学習内容が難しくなってきて、わからなかったり、できなかったりすると、子どもは落ち込んだり、嫌になったりすることもあると思います。

学年末になっても、理解不足の場合は、おうちのかたも心配になって、つい、「なんでこんなこともわからないの!」と言いたくなることもあるかもしれません。でも、大切なのは、何回もがんばって問題を解くという姿勢です。そのときは、すぐに結果を出せなくても、過ぎてみると、時間をかけてくり返しやったところほど、長期的な記憶として残り、その子の強みになったりするものです。

おうちのかたは、まちがえたりできなかったりすることは、決して悪いことではないことを伝えてあげてください。「何度もやり直したり、考えたところは、ずっと忘れないよ。本物の力になるよ。」などとがんばる姿勢を後押ししてあげてください。その粘り強さは、きっと、これからの学習において、大きな力になるはずです。

また、なかなか家庭学習がうまく進められない場合は、まずは得意なことや好きなことをメインにして学習すると負担が少なく、調子づいて波に乗ることができます。
勉強は、ともすると、苦手なことばかりに注力しがちですが、得意を伸ばすことで、苦手を克服できる場合もあります。

まずは、「自分ならできる!」と自信をつけることです。自信がもてると、思わぬ力が発揮され、できなかったことができるようになるものです。

まとめ & 実践 TIPS

学年最後の「赤ペン先生の問題」のおたよりでは、毎年、多くの子どもたちが「○年生の勉強をがんばります!」「○年生になったらテストで全部100点を取りたいです!」などと、次の学年に向けて力強い、やる気いっぱいの言葉を書いてくれます。

未来に対する期待やワクワク感が詰まったこれらの言葉がとてもうれしく、明るい気持ちになれます。本来、子どもがもっている、この前向きな気持ちを引き出し、次の学年への意欲を大切に育んでいきたいですね。

吉田かさね

赤ペン先生 吉田かさね

赤ペン先生歴26年。3年生担当
高校生のとき、進研ゼミを受講していて、赤ペン先生の文字の美しさ、丁寧さ、優しさにふれ、自分もこんなふうにできたらいいなと思い、赤ペンの道へ。日々「『赤ペン』って楽しい!」「次もがんばろう!」と思えるような声かけ・指導を心がけている。
また、続けることで、力がついたと実感でき、自信をもってもらえることが一番の励み。
趣味:読書・舞台鑑賞
自己紹介:ケセラセラ(なるようになる!)
一男一女の母。

プロフィール



赤ペン先生は「進研ゼミ」の選考に合格し、ゼミ独自の研修・教育を通じて、教科の学習内容やお子さまの力を伸ばす指導法などを学んだ人です。 お子さま一人ひとりの解答状況や学習の到達度に合わせて、丁寧に添削・指導いたします。 ※「赤ペン先生」は(株)ベネッセコーポレーションの登録商標です。

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