小学校4~6年生向け:自主的な学び~家庭学習環境の移行

 ベネッセ教育総合研究所では2014年2月~3月に、全国の小学4年生~中学2年生の子どもとその保護者を対象に、『小中学生の学びに関する実態調査』(以下、学び調査)を実施しました。

この記事では、小学校4~6年生にあたるお子さまの自主的な学び方について、ベネッセ教育総合研究所初等中等教育研究室顧問・八木義弘先生が解説します。

 


リビングから自分の部屋へ。家庭学習環境の移行期

 学び調査では、平日(学校がある日)の家での勉強時間について聞きました。小学校4年生の場合、「1時間くらい」という回答が全体の38.1%と最も多く、回答者の平均は1時間12分となりました。同じ調査を6年生にした結果は、やはり「1時間ぐらい」という回答が37.9%で最も多く、平均は1時間30分となりました。

 

子どもは幼い頃から、人のいる場所で勉強しています。その最たる場が、学校です。家では小学校低学年時は、保護者の視界の範囲内で、リビングやダイニングで宿題をやる子も多いでしょう。しかし高学年にもなると、調べものなどをしながら1時間程度、一人でじっくりと勉強に取り組む習慣が必要になってきます。

 

リビングから自分の部屋へ。家庭学習の環境を移行する時期に、保護者のかたには次のことを気にしてあげてほしいと思います。

 

まず、本人が「一人」という空間に慣れるための時間が必要だということ。移行期には、机に向かっても心が落ち着かない、勉強に身が入らないという時期も、きっとあることでしょう。そんな時、「何やってるの?早く勉強しなさい」と言ってしまいたくなる気持ちをこらえ「さあ、机の前に座る時間だよ」と促しの言葉をかけてください。机に向かってからしばらく、まんがを読んだり、おもちゃで遊んでいたりするかもしれませんが、そこで小言を言わず、気持ちを落ち着けて勉強に取りかかる瞬間を待ってあげるとよいのではないでしょうか。

 

 

勉強と生活を結びつける

 次に、子どもが学校でどんな勉強をしているかを、保護者が把握していることも大事です。学び調査では、小学4〜6年生の保護者の67.7%が、「子どもが学校で勉強している内容を知っている」と回答しています。低学年と違って、勉強に関しては少しずつ自立できるようになってきましたが、勉強の中身には常に関心を持ち、子の質問や相談に対応できるようにしておくことが、子どもの一人学習につながります。

 

また、学校での勉強の内容を知っていれば、親子の会話の中から学習のヒントを与えることも可能です。「勉強が生活に役立つ」あるいは「生活で学んだことが、この勉強に役立つ」という実感を子どもが持つことは、学習意欲に大きな影響を与えます。

 

 

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