小学校高学年の子ども どんな変化がある? 学年前半のいま、やっておいたほうがよいこととは
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「高学年としての自覚や責任を!」「思春期の入り口」などと言われる高学年。「中学」という文字もちらつきます。勉強も難しくなり、委員会やクラブ活動、行事などでも中心となって活動することが多くなる高学年では、学習面・生活面においてどのようなことをすればよいのでしょうか。親としてできるサポートについても、合わせてお伝えしたいと思います。
(赤ペン先生 吉田)
この記事のポイント
自分なりの学習スタイルを定着させる
高学年になると、学習内容も難しくなり、中には、急につまずいてしまう子どももいます。また、宿題が多くなったり、学校での活動も増え、習い事や塾などもあると、やらなければならないことが盛り沢山。自ずと、時間を上手に使うことが必要になってきます。そこで、たとえば、「朝、早起きして勉強する」、「平日は宿題など日々の勉強を中心にし、土日は苦手を克服する時間に当てる」などの、自分に合った学習スタイルをお子さま主導で決めるとよいでしょう。
高学年になると、親に干渉されたくないという気持ちが強くなるので、おうちのかたは、あくまで、陰から支える役に徹してください。うまくいかなかったときは、なぜ、うまくいかなかったかを自分で考えさせて、おうちのかたはさりげなく、「~してはどうかな」などと提案する姿勢をとるのがよいと思います。
高学年の学習では、自分で計画を立て、自主的にそれを実行できるようになることが大切です。毎日決まった時間に勉強し、まちがえた問題は、自ら見直すことができる習慣をつけることを目指しましょう。
ルールを決める
高学年になると、自立心が芽生え始め、今までより、自分で判断して行動に移す力が身についてきます。また、親より友達との時間を大切にする傾向が強くなり、お子さまの「見えない部分」も生じてきます。中学生になって、さらに行動範囲や交友関係が広がる前に、特に、お小遣いやスマホ・携帯電話の使い方については、お子さまと相談してルールを決めることをお勧めします。
お小遣い制は、金銭感覚を養うには有効な手段です。金額や渡し方は、各ご家庭の教育方針によって様々だと思いますので、どのようにするのがベストか話し合って決めるとよいでしょう。おうちのかたは、使い方についてはあまり口出しせず、お子さまに任せるのがよいと思います。子供は、失敗しながらお金の使い方を学んでいきます。そして、それが、自立にもつながります。
また、スマホ・携帯電話の所有率・使用率は、小学生でも年々高くなっています。使う場合は、親子でもめたり、トラブルに巻き込まれることのないように、使用する時間や場所などをしっかり決めておきましょう。
親子で話し合う時間を設ける
新聞やニュースなどで話題になっていることや、お子さまの将来の夢や希望についてでもよいと思います。忌憚なく意見を交換しあえるのは、家庭だからこそできることです。
自分の考えを自分の言葉で表現することは、今後、ますます必要不可欠になってきますので、「伝える力」を育める絶好の場にもなります。また、お子さまの話に耳を傾け、「そんなことまで考えられるようになって、えらいね!」などと、その意見を尊重することは、自己肯定感の醸成にもつながります。
また、おうちのかたの人生経験を生かした考え方や意見を伝えることは、お子さまの思考を広げ、意欲を引き出すことにもなるでしょう。
まとめ & 実践 TIPS
心身共に大きく成長し、変化するこの時期は、相反する気持ちが相互する不安定な時期でもあります。
低学年のころは、喜んで手をつないで一緒に歩いていたわが子が、反抗的な態度をとるようになると、おうちのかたも戸惑いますよね。でも、それは、成長の証で一過性のものです。過敏になったり、深刻になりすぎず、温かく見守ってあげましょう。
渦中にいると、おうちのかたも、つい、ヒートアップしてしまうことがあるかもしれませんが、否定的な言葉や命令口調は避け、大きな気持ちで包んであげてください。おうちのかたが、自分のイライラを受け止めてくれることに、お子さまは、愛情や安心を感じ、そして、心の中では、きっと反省をしているはずです。
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