苦手な問題には理由がある つまずきが多い「水溶液の濃さの問題」をわかりやすく解説

水溶液の濃さを求める問題は、中学入試で必ずといってもよいほど、よく出題されます。苦手とするお子さまが非常に多いのは事実ですが、これには理由がありますし、対策もあります。今回は水溶液の濃さの問題にはどのように取り組めばよいかをご紹介していきます。

この記事のポイント

水溶液の濃さの問題が苦手となるのはなぜか

理科の実験を楽しみにするお子さまは多くいらっしゃいます。生き物の観察やリトマス試験紙を使う実験などは目で見て様子や変化がわかるものであり、観察結果をまとめていく作業も楽しいものです。
しかし、水にものを溶かす実験では、水に溶けることはわかっても、見た目の変化はありません。食塩水どうしを混ぜ合わせても、見た目の変化は起きません。
「濃さ」という見てわからないものは、興味を持ちづらく、理解も進みにくいものです。

  • ・目に見えない現象の理解は難しい

濃さを学習するのは算数と理科

「濃さ」とは、水溶液全体に対する溶けている物質の割合を「パーセント」で表したものです。
理科で濃さを学習するのは小学5年生ですが、算数で単位量当たりの大きさの表し方を学ぶのも小学5年生です。小学4年生までは、「100g」などといった具体的な量を扱ってきましたが、小学5年生からは割合、すなわち「パーセント」という新しい表し方を学習していきます。
これまでになかった概念を学習していくのですから、お子さまが難しいと感じるのは当然といえます。計算問題だから難しいのではなく、これまでになかった概念にとまどっているのです。

  • ・濃さを学ぶのは、算数と理科
  • ・新たな概念を学ぶから難しい

水溶液の濃さを求めるコツ

水溶液の濃さの問題でのつまずきは、中学、高校の理科の学習にも影響しますので、小学生のうちにぜひ解決したいですね。学習のコツをご紹介します。

図や表に表す

シンプルですが、確実な方法です。ビーカーの図を書いて、問題文から水の量、溶けている物質の量を書き出します。溶け残りがある場合は、その量も書き出します。
濃さという目に見えない情報を、図や表という目に見える情報にします。

求めるものは何であるかを考える

これも当然ではありますが、問題を解くために必要な情報は問題文の中にあります。
濃さを求める計算問題では「水の量」「溶けているものの量」「割合」のうち、2つの情報は問題文で与えられているか、簡単な計算で求められるはずです。
すでにわかっていることが何で、何を求めればよいのか。この2つを常に意識するように声かけをしてください。

水溶液の濃さの計算では、問題を素早く解くための計算テクニックを学ぶことも大事ですが、まずは「図に表す」「わかっている情報を整理する」。この2つを習慣づけてください。

  • ・情報を図や表に整理する
  • ・わかっていること、求めることを意識する

まとめ & 実践 TIPS

水溶液の問題は、苦手とするお子さまが多い一方で、数値で解答することが多く、出題パターンも決まっています。多様な出題が可能な文章記述形式の問題に比べて、習熟すれば得点源にできる範囲でもあります。

慣れてくるとパズルのような面白さを感じるお子さまもいらっしゃいます。お子さまが問題に取り組まれる際に困っているようであれば、図を書いてあげたり、何を求めるのか再確認してあげたりすると、そういうことか!と気づいてくれます。

似た問題にも取り組ませて、定着させてあげてください。取り組みにくい範囲ではありますが、ぜひ挑戦させてください。

株式会社プランディット 編集事業部 理科課 宮原
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの理科の教材編集を担当。

プロフィール

株式会社プランディット

1988年創業のベネッセ・グループの編集プロダクションで,教材編集と著作権権利処理の代行を行う。特に教材編集では,幼児向け教材から大学入試教材までの幅広い年齢を対象とした教材・アセスメントの企画・編集を行う。

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