整理収納アドバイザーEmiさんに聞く!子どもが自分で片づけられるようになるコツと保護者の関わり方

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出しっぱなしのランドセル、散らかったプリント……片づけられないお子さまにお困りのかたも多いのではないでしょうか。ついつい「片づけなさい」とガミガミ注意してしまうこともあるかもしれません。
そこで、中学生の双子のママでもある整理収納アドバイザーのEmiさんに、子どもが自分から片づけられるようになるポイントと保護者の関わり方のコツを教えていただきました。お片づけをとおして子どもの≪やりたい気持ち≫と≪できる力≫を育む「おかたづけ育®」を実践していきましょう!

この記事のポイント

「片づけなさい」と言うより、子どもと一緒にしくみを変えていこう

片づけや整理整頓ができない子どもを目の前にすると、つい「なんで片づけないの!」と責めてしまいそうになったり、先回りして保護者がランドセルの中身をチェックしてしまったりすることもありますよね。でも、そこはグッとこらえて。子どもを責めずに、しくみを変えていきましょう。

そのとき、お子さまの困っていることを聞きながら、アイデアを出し合っていけるといいですね。「ランドセルラックが遠くて疲れちゃうんだよね……」「そしたら、玄関のすぐそばにラックを置こうか」など、親子の会話からしくみの工夫が生まれてくるはず。暮らしは実験! と楽しんで進めていきましょう。

しくみが変われば、行動が変わります。行動が変われば、習慣が変わります。そして、習慣が変わると、お子さま自身も変わっていきます。そうすれば、お片づけを通して、自分のことを自分で決める心も育まれていくはず。お片づけの主役はあくまで子ども。親はサポート役を心がけていきましょう。

しくみ作りの第一歩は「見える化」と「家具・グッズ選び」から

しくみ作りの第一歩は、困っていることの「見える化」と片づけやすい「家具・グッズ選び」がポイント。お子さまから「使いにくい」「片づけにくい」と声が出たり、親子で思い立った時がしくみを作るチャンスです。

困っていることを箇条書きで洗い出してみよう

しくみを作るためには、困っているポイントを明らかにすることが大切。「習い事道具の収納場所が少ない」「ボールが転がって困る」「ランドセルが重くて戻しづらい」など、箇条書きで悩みを「見える化」していきましょう。課題点が明らかになるからこそ、収納アイデアを考えやすくなるはずです。

低学年のお子さまなど、お子さま自身で困っている点を洗い出しづらいときは、保護者がお子さまにインタビューしていくのもいいですね。

収納をしくみ化できる家具とは?

しくみ作りに、片づけしやすい家具やグッズは欠かせません。さまざまな機能を備えた商品やアイデアグッズも多くて目移りしてしまうこともあるかと思いますが、シンプルなものを選びたいですね。シンプルなものであれば、リビングにあってもなじみやすいですし、お子さまが成長して個室を作ったときにも使いまわせます

上の画像は、双子が小学生だった頃の我が家のリビングの様子。シンプルな机とラック、引き出しであるため、リビングにもよくなじみます。シンプルなものだと、お子さまにとって使いやすいのもメリットです。

オープンボックスだと、積んだり向きも変えられたりするため使い勝手がいいです。奥行きがあるので、ランドセルが収納しやすいのもポイント。

シンプルな引き出しや小物収納の箱に、ラベリングをすれば、どこに何をしまうかも一目瞭然です。

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片づけの主役はあくまで子ども。親はサポート役に

子どもが片づけられるようになるには、しくみ化が大切。でも、せっかくしくみ化しても保護者があれこれ手や口を出しすぎてしまっては効果も半減してしまいます。片づけの主役はあくまで子ども。お片づけを通して、自分で気が付き、工夫し、行動する力を育めるよう、保護者は次の4つに気をつけていきたいですね。

1 子どもの了解なしに、ランドセルを勝手に開けない、触らない

「プリントあるかな?」「テストは返ってきた?」と気になって、子どものランドセルを開けてしまうこともあるかもしれません。でも、お子さま自身で片づけられるようになるためにはNG。もし親が勝手にランドセルを開けて、子どもたちのプリントやお弁当箱を取り出したら「どうせ、お母さんがやってくれる〜」と思ってしまうかもしれません。

ランドセルも、部屋の中の持ち物も、「自分の物」という気持ちを持つことで、「どうやったら使いやすいかな?」「そろそろ片づけよう」と自分で考えられるようになるものです。了解なしに開けることは避けるようにしましょう。

2 「こうしたら?」ではなく、子どもと一緒に考える

「もうちょっとスッキリしたほうがいいんじゃない?」「これはここに置かなくてもいいんじゃない?」と言いたいことはいろいろあっても、グッとこらえて。実際に勉強したり、遊んだりするのは子どもたちなので、大事なのは子どもの気持ち! アドバイスをするのでなく、一緒に考えるというスタンスを持ちたいですね。

我が家の息子は「1秒でも早くサッカースクールや公園に遊びに行けるような収納」というゴールを設定。扉を何度も開け閉めしなくていいように「扉を外したオープン収納」を親子で一緒に考えました。

3 ものを減らすことばかりを考えすぎない

子どもの「これが好き!」という気持ちも大切に。子どもは、自分の好きなものがあることで「ここに自分の居場所がある」と感じられて、部屋もより心地よい場所になります。ものを減らすことばかりを考え過ぎず、家族の好きがほどよく混ざり合う部屋づくりをしましょう。

4 片づけのタイミングは子どもの個性を尊重

片づけのタイミングにも、子どもの個性があります。「早くやったほうがラクなのに〜」と思うこともありますが、帰ってきてからすぐにしても、寝る前にしても、次の日が気持ちよく迎えられるなら、「自分のタイミング」でOK! お子さまの個性を尊重してあげてください。

まとめ & 実践 TIPS

片づけられない子どもを見て、つい責めてしまうこともあるものです。でも、大切なのは叱ることではなく、しくみを変えていくこと。片づけのアイデアを練り、工夫していくことで、片づけができるようになるだけでなく、自分で気付き、考え、工夫する力も身に付けることができます。今回ご紹介した方法を参考に、ぜひお子さまと一緒にアイデアを出しながら、お片づけに取り組んでみてください。

プロフィール

Emi

Emi

整理収納アドバイザー

OURHOME主宰。『みつかる、家族の"ちょうどいい"暮らし』をコンセプトに、暮らしの情報発信やオリジナルのものづくり、オンラインレッスン開催など幅広く活動。Voicyで平日は毎日「暮らす働く“ちょうどいい”ラジオ」を配信中。『小学生のおかたづけ育~子どもも私もラクになる暮らしのヒント~』(大和書房)をはじめ、著書は19冊累計56万部。 2009年生まれの、男女双子の母。
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インスタグラム:@emi.ourhome

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