今からはじめる高校入試対策!【記述力対策~社会編~】

高校入試の社会では、文章で答える文章記述問題がよく出題されますが、苦手とするお子さまも多いようです。しかし文章記述問題は配点が大きいため、きちんと対策すれば得点源となり、入試で差をつけることができます。そこで入試本番に向けての社会の記述力対策についてご紹介します。

この記事のポイント

苦手とされがちだが、得点を伸ばしやすい記述問題

記述問題は書くこと自体が面倒なので、入試本番でも敬遠される傾向があります。
しかし記述問題は、記号問題と違って部分点が狙えること、また高校入試の社会では定番の記述問題があることから、傾向をおさえて対策すれば、得点源として期待できます。
では2022年の春に行われた公立高校入試の出題傾向をおさらいしたうえで、おもに文章記述問題の対策についてご紹介します。

【出題傾向】資料読解・作図に加え、立場などを選択する記述問題も

2022年春の公立高校入試の社会では、「用語を記述する問題」「文章で答える文章記述問題」「グラフなどを作図する作図問題」などの記述問題が出題されました。

まず「用語を記述する問題」は「~は何か答えよ」というような、必ずと言っていいほど出題されている問題形式で、用語を正確に書くことが求められます。

次に「文章で答える文章記述問題」は「~について説明せよ」など文章で解答する問題で、「北条泰時が御成敗式目を制定した目的(新潟県)」や、「第一次世界大戦時の女性の社会進出(福井県)」など、社会のテストでは定番の文章記述問題が歴史分野を中心に出題されています。

そしてグラフや表など、複数の資料から読み取る文章記述問題が、地理分野や公民分野を中心に出題されています。入試で扱われる資料には初めて見るようなものもありますが、設問文で示された指定語句や条件に従いつつ、グラフの特徴的な部分に着目すれば、解答方針が見通せるものが多いようです。

さらにこの2・3年で目立ってきた文章記述出題として、問題で示された複数の資料または立場のいずれか一つを選択し、選択したものについて記述する問題があります。たとえば「2つの政策のうち、あなたが賛成する政策とその内容(栃木県)」、「3R(リデュース、リユース、リサイクル)のいずれかを選び、あなたの考えと具体例を述べる(徳島県)」というような問題です。物事を多面的・多角的に捉え、ある立場を選んで根拠をもって意見を述べることは、学校だけでなく社会でも求められる力でもあり、このような出題は今後も継続すると思われます。

また都道府県によっては「グラフなどの作図問題」など、用語や文章以外で解答する記述問題が出題されることがあります。作図問題では、グラフを完成させたり(京都府、香川県など)、白地図上で塗り分けたりする問題(沖縄県など)がよくみられます。

  • 複数資料の読み取りを求める文章記述問題が頻出
  • 作図問題では「グラフの完成」「都道府県の塗り分け」などが出題
  • 複数ある資料や「賛成」「反対」などの立場を選択して、記述する問題も出題

【対策】教科書を横に開いて、模範解答を書き写す

文章記述問題の対策としては、まず「模範解答を書き写す」ことから始めます。
そしてただ書き写すのではなく、横に教科書を開いて「教科書のどこに書かれているか?」を合わせて確認することです。

社会が苦手なお子さまの場合、教科書のどこに書かれているかを探すことも大変かもしれませんが、「どこに書かれているかわかる」ことは理解の第一歩なので、面倒がらずに取り組むことをおすすめします。また教科書で該当部分を探し当てたら、模範解答と教科書の本文との対応を確認するだけでなく、同じページに載っている写真やグラフなどの資料も一緒に確認します。そうすることで、教科書本文の文字情報だけでなく、写真やグラフなどの視覚的な情報も加わり、内容の理解がより深まります。

  • 教科書を横に開いて、模範解答を書き写す
  • 教科書の「どこに書かれているかわかる」ことは理解の第一歩
  • 教科書本文だけでなく、同じページの写真やグラフにも注目

【対策】資料を扱う記述問題は、資料に印やメモを書き込む

近年多く出題される、複数の資料から読み取る文章記述問題の対策では、さきほど述べた「教科書を横に開いて、模範解答を書き写す」ことに加え、それぞれの資料のポイントとなる部分に印をつけたり、資料から読み取れることをメモしたりすることをおすすめします。

そもそも資料の「どこに印をつけるか?」「どのようなメモを書き加えるか?」など読み取りのポイントがわからないときは、教科書に載っている資料であれば資料の近くにある説明、問題の解説があればその解説をじっくり読んで考えることで、書き込むポイントが明らかになってきます。

資料を読み取る力は学習内容の理解の深さとも連動するので、資料を扱う記述問題を解いたときは教科書の関連する部分を復習するように心がけましょう。

  • 資料を扱う記述問題では、資料に印やメモを書き加える
  • 資料から読み取るポイントは、教科書の説明や解説を読んで考える
  • 資料の読み取りは、学習内容の理解の深さにも連動する

まとめ & 実践 TIPS

社会の記述問題の対策は、教科書本文にもどって内容を確認するといった、一般的な復習方法に一工夫するものです。最初は教科書の該当部分を探すことに時間がかかるかもしれませんが、学習内容の理解が深まると探すスピードも速くなり、記述問題にも手がつくようになります。

株式会社プランディット 社会課 十河(そごう)
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの社会(地歴公民)の教材編集を担当。

プロフィール

株式会社プランディット

1988年創業のベネッセ・グループの編集プロダクションで,教材編集と著作権権利処理の代行を行う。特に教材編集では,幼児向け教材から大学入試教材までの幅広い年齢を対象とした教材・アセスメントの企画・編集を行う。

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