ケアレスミスはなぜ起きる?どうすれば防げる?ミスしやすいポイントを押さえた5つの対策を

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ケアレスミスは、非常にもったいないものです。「せっかく正しい答えを導き出せていたのに減点されて悔しい」と気持ちが落ち込んでしまうこともあるでしょう。ケアレスミスを防ぐにはどうすれば良いのでしょうか? ミスのパターンや原因と合わせて予防法をご紹介します。

この記事のポイント

なぜケアレスミスは起きる?パターン別の原因4つ

ケアレスミスには、4つのパターンがあります。それぞれのパターンの具体例と原因を見ていきましょう。

問題や設問の読み間違い

問題文の読み間違いによるケアレスミスは、「間違っているものを選びなさい」と言われているのに、合っているものを答えてしまったり、「何kmですか」と問われているのにm(メートル)で答えてしまったりといったケースです。

その原因としては、問題文を読み流してしまっている可能性が考えられます。これまで自分が解いた問題を参考に「ドリルにあったあの問題と同じパターンのはず」と勘違いして、しっかり確認することが疎かになってしまうのです。

問題のパターンや問われ方はいくつもあるもの。思い込みをせず、必ず何が問われているのかをしっかり確認するクセづけをしていきましょう。

単位や記号の書き忘れ

計算も数値も合っているのに「ℓ」や「km」といった単位を書き忘れたり、小数点を打ち忘れたりするミスもよく見られます。これは、解法に基づいて計算して答えを出せたことでつい安心してしまい、確認が疎かになってしまうことが原因と考えられます。

解答欄に答えを書くときに、単位や答え方など問題文で問われていることを再度しっかり確認する冷静さが求められます。

書き間違えや脱字

単位や記号の書き忘れだけでなく、書き間違えをしてしまうミスもよくあります。「cm2をの2を書き忘れてしまう」「『℃』を『°』としてしまう」「体積を体績と書いてしまう」といったケースなどが見られます。

これらは「時間通りに終わらせられるように早く解いていかなければ・・・」と慌てて解答を書いてしまうことが原因となります。

問題の解き忘れ

問題があるのに気づかず、空欄のまま提出してしまうというミスも起こります。大問の中に小問がいくつかあるケースや、穴埋め問題の最後などで起こりがちです。
これらは、大問ごとに問題を1つ解いたら終わりだと思い込んでしまうことが原因であると考えられるため、落ち着いて取り組むことが求められます。また、見直しの時間を活用して、解き忘れがないかチェックすることも必要です。

ケアレスミスをしやすい人に多い特徴

ケアレスミスを起こしやすい人の特徴やタイプは3つ挙げられます。ミスを誘発してしまう振る舞いをしないよう、心がけていきましょう。

せっかちで慌てやすい

「早く解かなきゃ」「時間内に終わらせなきゃ」と慌てがちな人は、ミスを起こしやすい傾向にあります。慌てた状態だと、焦りから細かい部分を見落としたり、間違いに気付かないまま先を急いでしまいがちであるためです。

慌ててしまう原因は、計画や見通しを立てていないこと。慌てやすい人ほど、時間配分などの計画が必要でしょう。

集中力がない

テスト中にも周りの様子が気になったり、テストとは関係ないことを考えてしまったり・・・。テスト中には、テストに集中していないと、注意散漫になってミスを呼び込みやすくなってしまいます。
集中力を発揮するには、日頃からメリハリのある行動をとる習慣をつけることが必要です。

慢心がある

ケアレスミスは「なんでこんな問題で?」という簡単な問題でも起こりがちなものです。「何度も解いたやり方だから大丈夫」といった慣れや、「簡単な問題だから大丈夫」という緩みがケアレスミスにつながってしまいます。自信を持つことは大切ですが、それが慢心になっていないか注意していきましょう。

ケアレスミスを防止するためにすべき対策5つ

ケアレスミスは、人間誰しも起こしてしまうものですが、予防していくこともできるものです。もったいないミスで減点してしまう・・・といったことがないよう、次の5つの改善策を心がけて対策していきましょう。

問題文のポイントに下線を引く

問題文の読み間違いを防ぐためには、問題文を漫然と読み流さないことが必要。その際、問われていることをしっかり押さえるために問題文のポイントにアンダーラインを引く方法がおすすめです。

アンダーラインをを引くのは「何を問われているのか」「どう答えるか」が書かれている部分。たとえば「棒線部のように述べる理由について、当てはまらないものを選びなさい」という問題文であれば「当てはまらないもの」に下線をひくようにしましょう。

また「文中の言葉を用いて20字以内で答えなさい」「上から二桁のがい数で答えなさい」といった指示についても、下線を引いてそれに従うことを忘れないようにしていきましょう。

問題を解く前に時間配分を行う

焦って慌ててしまうことも、ケアレスミスを誘発してしまう大きな原因。焦りは、時間に余裕がないから生まれてしまうものです。そのため、時間配分を立てて、それに従う練習を行うのがおすすめ。心に余裕ができて、落ち着いて問題に取り組むことができるようになるはずです。

普段の勉強から時間を測ったり、時間配分を立てたりすることで、時間への意識はどんどん高まります。その結果、計算スピードの向上や、時間配分の精度がより高まっていくでしょう。

計算は丁寧に書く

算数や理科で、ケアレスミスが起こる大きな原因は、自分が書いた数字を読み間違えてしまったり、途中のステップや計算式を飛ばして計算を誤ってしまったりすることにあります。

テストの際は、スピードももちろん大切ですが、頭の中で計算するだけでなく途中の計算式もしっかり確認する、筆算の桁はしっかり揃える、数字は流し書きしないといった基本も大切にするようにしましょう。

ケアレスミスが多いポイントに絞って見直し

見直しの仕方を見直すことも大切です。何となく気になった問題を解き直すだけでなく、ケアレスミスをしていないかという観点で、全体をざっと見直すクセをつけていきましょう。その際、次の観点を意識していくのがおすすめです。

・解き忘れている問題はないか
・問題文が求めている通りの解答になっているか
・単位や記号をつけ忘れていないか
・解答の誤字・脱字はないか

上記に加え、普段自分がよくやってしまうケアレスミスのポイントを見直すのも忘れないようにしましょう。「英語では三単現のsを忘れがち」など、自分のクセをおさえておくとケアレスミス回避に役立ちます。

自分のケアレスミスを起こしやすいポイントを把握

ケアレスミスは、子どもごとに「やりがちなパターン・傾向」があるものです。自分のケアレスミスの傾向を押さえておくことは、ミスを繰り返さないための大前提です。

ミスの傾向を押さえるには、返却されたテストを活用するのがおすすめ。「活用形を答えるのか、活用の種類を答えるのか混同しがちだな」「この単語の意味を間違えがち」「英作文ではaやtheをつけ忘れがちだな」など、自分の傾向がわかれば、より精度の高い対策ができるはずです。

まとめ & 実践 TIPS

ケアレスミスは、ゼロにしていきたいものです。そのためには、ケアレスミスの起きる原因別の対策や、自分のミスしやすいポイントに絞った対策が欠かせません。解決策に繰り返し取り組むことで、ミスを誘発する焦りや思い込み、読み飛ばしも防いでいけるでしょう。そうすれば「わかっていたのに、減点されてしまった」と悔しい思いをすることもなくしていけるはずです。今回ご紹介した対策法をお子さまとも確認し、ケアレスミスゼロを目指していきましょう。

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