反復練習しすぎはNG! 小学生の漢字の苦手、学習法が間違っているのかも

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きちんと漢字の学習をしているのに、なぜか苦手……そんな小学生も多いようです。漢字学習は、一見正しそうな学習法が実はNGというケースもあるので要注意。NG学習法を脱却し、ビッグデータから導き出された正しい漢字学習法を習得していきましょう。

この記事のポイント

NG漢字学習1:反復練習しすぎて漢字学習が作業になっている

漢字は繰り返し書いて覚えることが王道の学習方法。とはいえ、繰り返し書く反復練習も、やりすぎてしまっては逆効果となるため注意が必要です。

反復練習をしすぎると、意識的な学習ではなく、ただ記号を写すだけの作業となってしまいます。大人であっても、単調な作業を繰り返していると思考停止に陥ったかのような感覚になりますよね。漢字の反復練習が作業になってしまうと、脳の働きも停止しがちで、記憶に定着させることも難しくなってしまいます。

反復練習は、3回から5回程度で十分です。漢字そのものも反復練習するより、その漢字を使った熟語を調べて書いてみたり、例文を作ってみたりすると、記憶の手がかりとなり、しっかり定着させやすくなるでしょう。

NG漢字学習2:意味や成り立ちを押さえていない

漢字が書けるようになることを重視するあまり、漢字の意味や成り立ちの確認がなおざりになっていませんか?

漢字の成り立ちや部首、意味などを押さえていないと、漢字をただの無味乾燥な記号のように感じてしまいます。それでは、なかなか記憶に定着させることはできません。脳に印象づけ、記憶に焼き付けるための「手がかり」を押さえていないことになるからです。

たとえば「化」という漢字は、人を表すにんべんと、人が逆さまになった姿を表す部分からできています。人が姿をかえた様子を表しており「化」という漢字になっているのです。
このように成り立ちを押さえると漢字が本来持つ意味をつかめます。さらに「変化」「化物」など、その字を使った熟語も知ることで、その漢字の持つニュアンスも押さえられます。それにより、漢字を覚えやすくなることはもちろん、豊かな言語感覚も養うことができるでしょう。

ビッグデータから見えた効果的な漢字学習

多くの子どもたちの学習行動のビッグデータから、2つの効果的な漢字学習が導き出されています。

まず1つ目は、漢字学習は一気にやらずに分散させるのが効果的だということ。漢字など覚える学習は、つい一気に詰め込んでしまいがちですが、それでは思うような学習効果が得られません。
覚えるべき漢字をいくつかに分け、他の学習も間に挟みながら分散させて学習すること。そのほうが、一気に学習するよりも定着が高まるようです。その理由は、単調になりがちな漢字学習にメリハリをつけ、適度に気分転換も行いながら取り組めるためと考えられます。

2つ目は、デジタル教材などを活用して書き順を効果的に理解すること。漢字は、トメやハネ、線の長さなど間違いやすいポイントが数多くあります。それらは、書き順を理解することで防げることが多いようです。
デジタル教材だと、音声や動き、色を使って書き順やトメ・ハネなどの注意点を視覚的に理解しやすくなります。その結果、実際に書く際にも自分の中でアラートを立てやすくなるようです。

まとめ & 実践 TIPS

数も多く、覚えるのにも苦労する漢字は、いかに記憶に定着させる手がかりを増やせるかが重要。そのために、漢字の意味や成り立ち、熟語を押さえることが大切です。また、漢字学習にありがちな反復練習は、やりすぎると逆効果となることもあるので注意が必要。ビッグデータで得られた知見もヒントに漢字学習の方法を工夫し、苦手意識をつぶしていきましょう。

出典
「漢字」の苦手克服! ビッグデータから見える効果的な学習法
https://benesse.jp/kyouiku/201702/20170217-1.html

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