理科「電流」[中学受験]

理科の「電流」を取り上げます。乾電池(かんでんち)と豆電球のつなぎ方と明るさ、モーターのはたらきなど、私たちの生活の中でもなじみのあることがらについて学ぶこの単元は、「直列つなぎ」「並列つなぎ」などの語句やそのしくみといった基本事項(じこう)をしっかり理解しておけば、さまざまなタイプの問題に応用していくことができます。
中学受験カウンセラーのミスター・ツカム氏が全国の有名中学入試の過去問から厳選(げんせん)した良問をもとに、解き方・考え方をわかりやすく解説します。じっくりと取り組んで、得意単元にしていきましょう。


■理科「電流」

こんにちは。ミスター・ツカムです。
今回のクリニックは理科の「電流」を取り上げます。入試問題としては、乾電池(かんでんち)や豆電球のつなぎ方と明るさ、ニクロム線の発熱や光電池の問題などがあります。
いずれも、基本的な問題をしっかりおさえておけば、何もおそれることはありませんよ。
入試問題を解きながら基本的事項(じこう)も確認(かくにん)していきましょうね。



<問題1>




図
(山脇学園中 2007年・B日程)
<問題1の考え方と答え>
まず、豆電球の直列つなぎと並列つなぎ、乾電池の直列つなぎと並列つなぎ、
この4つのつなぎ方をしっかりと整理して理解しておきましょうね。

まずは基本となる考え方の確認(かくにん)から。
豆電球の明るさを△、乾電池のはたらきの大きさを□で表します。





図



豆電球の直列つなぎ

 

 図

豆電球の並列つなぎ

 2個並列につなぐと、豆電球の明るさは1個のときと同じです。

 図

乾電池の直列つなぎ

 2個直列につなぐと、乾電池のはたらきの大きさは1個のときの2倍になります。
 豆電球の明るさも乾電池1個のときの2倍になります。

 図

乾電池の並列つなぎ

 
 豆電球の明るさは乾電池1個のときと同じです。

 図

さて、これらをふまえたうえで、問題の9つの回路での豆電球の明るさと、乾電池のはたらきの大きさを表してみましょう。こうなります。

図
<問題1 問1の考え方と答え>
豆電球が並列つなぎのときは、片方の豆電球が切れてももう片方は消えませんよね。

(答え) 5、8、9
<問題1 問2の考え方と答え>
乾電池も並列つなぎのときは、片方だけで回路に電流は流れます。

(答え) 3、7、9
<問題1 問3の考え方と答え>
上の図より、

(答え) 3、5
<問題1 問4の考え方と答え>
上の図より、

(答え) 6、9
<問題1 問5の考え方と答え>
上の図より、

(答え) 2、8
<問題1 問6の考え方と答え>
上の図より、

(答え) 4、7
<問題1 問7の考え方と答え>
豆電球の明るさが明るいほど電流を多く使っているので、乾電池のはたらきが弱くなるのが早いです。
乾電池のつなぎ方を考えると、並列つなぎのほうが長持ちするつなぎ方です。

明るさを比較します。








(答え) 3
<問題1 問8の考え方と答え>


(答え) 7

プロフィール



大人気メールマガジン「コロンブス的・超発想で中学受験を成功させる方法」の発行人で、中学受験カウンセラー。メルマガは殿堂入りを果たす。理科・替え歌暗記法のCD『愛のメモリーTM』も作成。

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