勉強へのご褒美ってアリ? ご褒美がないと勉強しない子どもになるのを防ぐには

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小学生の子どもが勉強をしない……そんなとき、つい子どものやる気を引き出すためにご褒美を設定することがありますよね。
とはいえ、子どもをご褒美で釣るようで抵抗を感じたり、ご褒美がないと勉強しなくなるのではと不安に感じたりすることも多いのではないでしょうか。そこで、ご褒美の上手な取り入れ方をご紹介していきます。

この記事のポイント

ご褒美が全てNGというわけではない!

「勉強にご褒美を設定するなんて邪道!」「ご褒美慣れしてしまわないか心配」

つい、厳しく考えてしまいがちですが、理想論でがんじがらめになってしまうのは考えもの。ご褒美なしで主体的にガシガシ勉強するほど、小学生の子どもには自律心が育っていません。

ご褒美は、勉強へのやる気を引き出す「カンフル剤」として活用するなら効果的。最初はご褒美目当てで勉強したとしても、それをきっかけに勉強の楽しさややりがいに気づけるようにしてあげましょう。

結果でなく努力にご褒美を!

まずは、うまくいくご褒美と子どもをダメにするご褒美との違いを押さえておきましょう。

NGなご褒美:「テストで100点取ったらご褒美」など、結果に対してご褒美を設定する
OKなご褒美:「平日毎日ドリル5ページ取り組むのを1週間続けられたらご褒美」など努力へのご褒美を設定する

「100点取ったらご褒美」というような結果へのご褒美だと、結果に至るまでに何をすればいいのか子どもが混乱してしまいます。また、頑張ったけど結果が伴わなかった場合には、「あんなに頑張ったのに……」と結果しか見てもらえないことに不満や寂しさを感じることにも繋がります。その結果、「頑張っても褒めてもらえないなら、もうやらなくていいや」と思ってしまうリスクも高まります。

一方、努力に対してご褒美をあげるようにすると、子どものプロセスを認めることにつながります。そうすると、子どもも「頑張った過程を認めてもらえた」「親は頑張りを見ていてくれた」と感じることができます。「保護者から認められた」と思える経験は、ご褒美同様かそれ以上に子どもにとって大きな喜びとなります。その結果、「次からも努力を見てもらえるようにがんばろう」という意欲につながることでしょう。

子どもが自らやる気を出すためのご褒美活用法

ご褒美を与える際に大切なのは、「ご褒美そのものを最大の喜びにしない」ということ。ご褒美そのものが最大の喜びだと、ご褒美目当てでしか勉強できない子どもになってしまいます。

そして、ご褒美以上に子どもが喜びを感じられるのは、保護者にがんばりを見てもらえた、努力を認められて褒めてもらえたという経験です。それが自己肯定感や自信につながり、「次からもがんばろう」という子ども自身の内面からわきあがる意欲となるのです。

たとえば、次のようなご褒美活用ができるといいでしょう。

ポイントカード制のご褒美

低学年や中学年に特に有効な方法です。決められた勉強ができたらスタンプを押して、カードがいっぱいになったらご褒美をあげるといったものです。
ポイントカード制にしておくと、「3日連続でスタンプがたまったね。継続してえらい」など、都度プロセスを褒められるため、子どもも目標達成しようと意欲を高めることができます。

ご褒美を渡すときには、家族の前で努力やプロセスを褒めるコメントをする

ご褒美を渡す際は、つい「欲しがってた漫画だよ」など子どもを盛り上げる言葉だけになってしまいがちですが、それでは非常にもったいないです。最高に喜びを感じられる瞬間だからこそ、より喜びを大きくするために家族の前でセレモニーにしてみるのもオススメです。

「1ヶ月間、毎日ドリル5つに取り組んでがんばりました。野球で疲れた日も、習い事で遅くなった日も休まずがんばる姿は、とてもかっこよかったです」など、努力やプロセスを褒めるコメントとともにご褒美を渡せれば、子どもはがんばった自分を誇りに思い、これからも意欲的に勉強に取り組もうと思うことができるでしょう。

まとめ & 実践 TIPS

ご褒美は、お子さまを勉強に向かわせるカンフル剤としての利用であれば非常に効果的。大切なのは、結果でなく努力にご褒美というコミュニケーションをすることです。「100点取れたね、はいご褒美」ではなく「こんな努力をして偉かったね。立派だったね」と過程・努力を認めるようにしましょう。それは、お子さまにとってご褒美以上の喜びとなるはずです。

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