1回30分の小論文対策! 基本の書き方は「型」を押さえるところから

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入試でよく出題される小論文には、自宅で書いて提出するタイプと試験会場で制限時間内に書き上げるタイプがあります。自由に意見を書くものから資料を読んだ上で書くものまで、テーマもさまざまです。

しかし、いずれの小論文にも「型」があることを忘れてはいけません。大手学習塾の元主任講師が小論文で使われる文章の型と毎日の練習方法を解説します。

この記事のポイント

小論文の「型」は序論・本論・結論が基本

小論文対策として押さえておきたい基本は、文章の「型」です。

文章の型で最もよく知られているのは「起・承・転・結」。しかし、これは物語文の型なので論理的に説明しなければならない小論文には適していません。

「論文」と名前のつくものは「序論・本論・結論」の3つで構成しましょう。

<小論文の「型」>

● 序論 ・・・ テーマを提示・自分の意見を簡潔に述べる
● 本論 ・・・ 自分の意見の根拠や事例、データを示して読み手を説得する(字数に余裕があれば反論に対する再反論も行う)
● 結論 ・・・結論を述べる(序論と矛盾しないように注意)

長めの小論文で自分の意見を述べるタイプは「5パラグラフ」型で書こう

小論文の出題形式で代表的なのは、課題文の要約、データの分析、テーマについて自分の意見を記述するなど。意見を記述する場合、つい思ったことをダラダラ書いてしまいがちですが、やはり「型」に沿ってまとめるほうが読みやすくなります。

意見を述べる場合も400字程度であれば「序論・本論・結論」の3段落構成で問題ないでしょう。しかし、600字以上になると本論の字数が多すぎるため工夫が必要です。

ここで参考になるのが「5パラグラフ」という型。本論を3つに分割する書き方です。

<「5パラグラフ」の段落構成>

● 序論
 ・例)「・・・は・・・だろうか。私は・・・と考える。それには2つの理由がある」
● 根拠1:自分の意見の1つめの根拠を説明する
 ・例)「1つめの理由は・・・だ。これには、・・・というデータがある/たとえば、・・・。これは・・・であることを示している。」
● 根拠2:自分の意見の2つめの根拠を説明する
 ・例)「2つめの理由は・・・だ。これには、・・・というデータがある/たとえば、・・・。よって、・・・と言える。」
● 反論と再反論:自分の意見に反対する意見に言及し、それに再反論する
 ・例)「これに対して、・・・という見方もあるかもしれない。しかし・・・」
● 結論
 ・例)「以上より、・・・について・・・と結論づけることができる」

小論文の練習は1回30分「型に沿って700字を手書き」

小論文対策は「型にそって書く」という練習が有効です。

制限時間と字数を見ると、1時間で700字程度が1つの目安になりますので、基本の時間配分は
 ● 30分で課題文を読んで意見をまとめる
 ● 30分で文章を書く
となるでしょう。

まずは「型に沿って30分で700字を手書きする」練習をしてください。テーマ選びやネタ出しは別の時間に行い、30分でひたすら原稿用紙に文章を書く練習です。

慣れてきたら志望校に合わせて自分なりの時間配分を考え、書く時間と字数を調整してみましょう。

まとめ & 実践 TIPS

小論文を上達させるには「型に沿って書く」という基本練習が必要です。序論・本論・結論の3つで構成し、字数が多い課題の場合は本論を2〜3段落に分けて書きましょう。

制限時間内に文章を書き上げる練習も必要です。まずは30分で700字を書くことから始めてみてください。

出典:
【小論文書き方講座6】失敗しないための構成のポイント|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/juken/201812/20181211-1.html

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