最近耳にする「ICT」と「IoT」の違いとは?
- 教育動向
よく耳にするようになったICTとIoT。どちらもインターネットや機器に関わる言葉ですが、違いはご存じでしょうか。
一見紛らわしいICTとIoTですが、使い方をイメージするとどう違うのかが分かりやすくなります。それぞれの活用例とともに、ICTとIoTのある生活を見ていきましょう。
総務省の教材から分かるICTとIoTとの違いとは
ICTとはInformation and Communication Technology(情報通信技術)の略。ITとほぼ同じ意味合いですが、特に「活用すること」を重視する場合に使われることがあります。
一方、IoTはInternet of Things(モノのインターネット)の略です。エアコンや冷蔵庫、スピーカー、照明といったモノをスマートフォンで操作したり、モノの使用状況をスマホで確認したり。総務省の情報通信白書では、IoTでつながるモノを「IoTデバイス」と呼んでいます。
総務省のICTスキル総合習得プログラムによれば、IoTではデータの収集・送信、受信データに基づく作動が行われ、ICTではデータの収集・蓄積・分析、分析・データに基づく作動が行われるとのこと。
IoTはICTのデータ収集や作動の部分で大きく関わると考えればよいでしょう。
情報通信白書に登場するICT活用例
「令和元年版 情報通信白書のポイント」によれば、ICTの日常生活における活用例には買い物支援やオンラインでの行政手続きなどがあります。
買い物支援では、オンラインで購入したものをドローンや自動走行できる配達ロボットなどが自宅まで配達。行政関係もインターネットを使って申請すれば、窓口まで行く必要はありません。テレビ会議システムとセンサーを組み合わせることで遠くにいる医師の診察を受けることもできるようになります。
学校では、授業に高品質のデジタル教材を使ったり、お子さまの成績・活動のデータを蓄積・活用して一人ひとりに合った課題の提示や指導をしたりできるでしょう。遠い場所の子どもたちや教師とリアルタイムでつながる遠隔授業や交流会は既に実施例もあります。
さらに、私たちの命に関わる災害に関する活用も可能です。情報収集に衛星・ドローン・センサー等を使えば調査員の健康を守れますし、迅速な把握にも貢献。より速く正確に災害情報を受け取れるでしょう。
IoTのある生活を簡単にイメージしてみよう
IoTの活用例については、実際に1日の流れの中でイメージすると分かりやすくなります。
起床時刻、照明が明るくなって自動で遮光カーテンが開きます。スマートスピーカーに「テレビつけて」と言うと、テレビからは交通情報や天気予報などが流れてきました。お子さまも起きてきて、それぞれ学校や会社に向かいます。
会社に向かう途中、鍵を閉めたか不安になったらスマホで施錠を確認。家の中ではロボット掃除機が掃除をしています。
夕方、お子さまから「家の鍵開けて」という連絡が……。鍵を家に忘れたとのことで、アプリを操作して解錠。スマホで冷蔵庫の中身も確認できます。食材を買って帰宅すると、お子さまはタブレットで課題を終え、提出したところでした。エアコンの自動制御で室内の温度も快適です。
まとめ & 実践 TIPS
IoTはICTの一部。IoTによって、私たちがモノを直接操作しなくても作動させることが可能になり、今までより効率的に物事を進められるようになるでしょう。そうしたモノやシステムの活用全体がICTと呼ばれています。
オンライン学習やテレビ会議などもICTの一例。お子さまと一緒に、身近なところのICT化を探してみてください。
出典:
総務省 ICTスキル総合習得プログラム 講座1-1|総務省
https://www.soumu.go.jp/ict_skill/pdf/ict_skill_1_1.pdf
令和元年版 情報通信白書のポイント|総務省
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nb000000.html
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