「クラスター」って英語でどんな意味? 今さら聞けないカタカナ時事ワード
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2020年にニュースで頻繁に聞くようになった「クラスター」。どのような意味で使われているかご存じでしょうか。
「クラスター」はもともと専門分野で使われてきた言葉ですが、2020年では感染症対策の文脈での用法が一般的になりました。
今回は「クラスター」のさまざまな意味を見ていきましょう。
新型コロナ感染症で有名になった「クラスター」とは
2020年に新型コロナウイルス感染症対策で話題になった「クラスター」は、「小規模な患者の集団」のこと。厚生労働省の資料によれば、特に感染経路が分かっている数人から数十人規模の患者の集団を指します。
具体的な用法では、“○○(場所)でクラスターが発生した。”があります。
感染拡大を避けるため、三密にあたる「換気が悪く」「人が密に集まって過ごすような空間」や「多くの人が接触する恐れが高い場所」を避けるという“三密の回避”が呼びかけられました。
英語clusterのもともとの定義は?
「クラスター」は、英語ではclusterと書きます。名詞として使われることが多く、主な意味は「房(ふさ)」「群れ」「集団」です。
「房」は、ブドウの房や花の房のこと。“a cluster of grapes”(一房のブドウ)などと表現できます。
「群れ」は、動物や植物が集まっている状態のことです。“a cluster of butterflies”(チョウの群れ)などの表現ができます。 “Beeches live in a cluster.”(ブナが群生している)といった文も作れます。
「集団」は、動物や物、人について使えます。“a cluster of stars”(星団)、“They sat in a cluster on the floor.”(彼らは床の上に一段となって座った)などの表現が可能です。
動詞としてのclusterは、「(群れをなして)集まる、群生する」の意味。“They clustered together around the tree.”(彼らは木のまわりに集まってきた)などと使えます。
その他の「クラスター」の意味
専門用語しての「クラスター」は、化学や都市計画、コンピュータ関連などがあります。
化学では、原子や分子が数個から数千個集まったものが「クラスター」。ナノテクノロジーでは強い化学結合で形成された安定したクラスターに注目が集まっています。
都市計画では、建物・道路・空き地などを関連づけて1つの集合体として見るときに「クラスター」と表現します。
コンピュータ関連での「クラスター(クラスタ)」は、記憶領域の単位です。磁気ディスクといった円盤状の補助記憶装置の記憶領域は、いくつかの区画に分割されて管理されています。そのうちの単位の1つが「クラスター(クラスタ)」です。
他にも、あるテーマや共通点に基づいて企業や人々をグループ分けする際に「クラスター」と表現することもあります。
まとめ & 実践 TIPS
「クラスター」には、2020年に大きく取り上げられた意味合いの他に、生物や物、人、企業のまとまりを示す場合もあります。
文脈によって意味合いが変わってきますので、「クラスター」と出てきたら前後の文章と合わせて判断しましょう。
出典:新型コロナウイルスの集団感染を防ぐために|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000601720.pdf
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