秋からの学習に直結! これだけは復習しよう【算数】 ~3・4年生~

中学年の算数はつまずきやすい単元が多いため、時間のある夏休みにしっかりと復習しておきたいものです。今回は、復習しておきたいポイントと保護者のかたができるサポートについてご紹介します。

【3年生】新しく習ったばかりのわり算を復習しよう

◆復習ポイント

3年生の夏休みに復習してほしいのは、3年生になって新しく学習する「わり算」です。「わる」の概念がつかめず、つまずいてしまう子も少なくありません。「あまりのあるわり算」や4年生で習う「わり算の筆算」にもつながる重要な単元ですから、ぜひ時間のある夏休みに復習させたいですね。

◆保護者のサポート

3年生で初めて習うわり算は、24÷8=3、12÷4=3など、九九を利用すれば解ける問題なので、しっかりと九九を覚えられている子にとってはそれほど難しいものではないはずです。しかし、3年生になって久々に九九が出てくるので忘れてしまっている子も少なくありません。わり算の問題を解いていて、子どもに九九の覚え忘れがあると感じたら、まずは九九の復習から取り組ませましょう。

文章問題を解くときに、わる数とわられる数をまちがえるなど、立式でつまずいてしまう場合は、わり算の概念を理解できていない可能性があります。その場合には、実際に「分ける」ということはどういうことなのか、問題文の意味を理解するところからはじめるとよいと思います。例えば、「あめが24個ありました。3人で分けると1人何個ずつあるかな?」と問いかけ、実際にあめをわけさせるのです。「分ける」という具体的な場面を理解できるようになると、式をスムーズに立てられるようになるはずです。

余裕がある子は、「あまりのあるわり算」を練習しておくとよいでしょう。先ほどと同じようにお菓子など具体的な物を操作させ、「あまり」のでてくる場面を経験させます。例えば、「クッキーは13枚あります。4人で分けると1人何枚ずつ食べられる?」と子どもに問いかけ、クッキーを分けさせます。するとぴったり分けられないことに気づき、「あまり」というのはどのようなものなのか、その意味を理解することができるでしょう。

【4年生】3年生のわり算に戻って復習しよう

◆復習ポイント

4年生の7月までに「2ケタもしくは3ケタ÷1ケタのわり算」を学習します。3年生のときのように九九を使うだけでは解けなくなるため、筆算を使って答えを導きます。わり算の筆算は、商をたてる→かけ算をする→ひき算をする、と手順が複雑で、つまずきやすいポイントがたくさんあるため、4年生の算数の中でも「苦手」と感じる子が多い単元です。

秋以降に、より解き方が複雑な「2ケタでわるわり算の筆算」、「小数÷整数のわり算」を習います。これらの単元でつまずかないためにも、時間のある夏休みに3年生までに学習した「九九で解けるわり算」「あまりのあるわり算」まで戻って、「わり算」のおさらいをしておきたいですね。

◆保護者のサポートポイント

これまでに習った「わり算」を十分に理解しているかチェックするために、まず3年生で習った「九九で解けるわり算」「あまりのあるわり算」の復習問題に取り組ませましょう。ミスなく解けるようでしたら、次に4年生に習った「1ケタでわるわり算の筆算」の復習をさせます。丸つけをしながら、筆算の順序、商のたて方、九九とくり下がりの計算にミスはないかなど、つまずき箇所がないか丁寧にチェックしましょう。

九九やひき算でつまずいている場合は、3年生以前からのニガテを引きずっています。その場合は、くり上がりのあるたし算やくり下がりのあるひき算まで戻って学習し、確実にできるようにしておきたいですね。数字が3ケタになると混乱してしまい計算ミスをしてしまう場合は、60÷3など九九で解けるわり算をあえて筆算で取り組ませると、筆算に慣れることができます。

しっかり復習するように促すには、「九九はしっかりできているから、あとは焦らずひき算をしようね」など、まずできていることを具体的にほめたうえで、改善点を伝えるとよいでしょう。算数は各単元どうしがつながっていますから、一段階前に戻ってできることを積み重ねて自信をつけさせ、苦手を克服させてあげたいですね。

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