定員超えは補助金カット、地方創生策で都市部の有力私大が狭き門に?

定員超えは補助金カット、地方創生策で都市部の有力私大が狭き門に?文部科学省は、入学者が定員を超えた場合の補助金カットの強化を、全国の私立大学に通知した。2016(平成28)年度から実施される。都市部の大規模校への学生集中を防ぎ、地方大学に学生を誘導することで地方の人口流出に歯止めをかけるのが狙いだ。有名大学などの合格者数減少につながることから、志望者への影響も予想される。ベネッセ教育情報サイトが、教育ジャーナリストの斎藤剛史氏に話を聞いた。

 

***

 

私立大学では入試の際、入学辞退者を想定して定員よりも多めに合格者を出しています。その結果、辞退者が予想より少なかった場合は入学定員超過となります。文科省によると、私立大全体で14(同26)年度は約4万5,000人の超過があり、そのうち約8割が東京・中部・近畿の三大都市圏に集中。一方、全体では45.8%の私立大学が定員割れを起こしています。つまり、都市部の有力大に学生が集中し、地方には学生が集まらないということです。

 

また、大学進学で地元を離れた学生は、卒業後も戻らないケースが多く、地方の人口減少の原因の一つとなっています。このため地方創生を掲げる安倍内閣は、大都市部への学生集中を抑制する方針を打ち出しました。

 

具体的には、現行では学生8,000人以上の大規模校の場合、入学定員超過率が「1.2倍以上」で補助金を受けられなくなりますが、16(同28)年度はこれが「1.17倍以上」に引き下げられます。さらに、17(同29)年度は「1.14倍以上」、18(同30)年度は「1.10倍以上」へと段階的に引き下げられ、それを超えた大学は補助金を全額カットされます。一方、地方に多い学生数4,000人未満の小規模校は、補助金カットのラインを現行の「1.3倍以上」のまま据え置きます。

 

これらの措置は受験生にとって、16(同28)年度から都市部の有名大学や人気大学の入試で、合格者数が減る可能性があることを意味します。大都市部の学生抑制策が、受験地図にどのような影響を及ぼすか、見守る必要がありそうです。

 

出典:地方創生で都市部大規模大の入学者抑制へ、受験生への影響は? -ベネッセ教育情報サイト

お子さまに関するお悩みを持つ
保護者のかたへ

  • がんばっているのに成績が伸びない
  • 反抗期の子どもの接し方に悩んでいる
  • 自発的に勉強をやってくれない

このようなお悩みを持つ保護者のかたは多いのではないでしょうか?

\そんな保護者のかたにおすすめなのが/
まなびの手帳ロゴ ベネッセ教育情報サイト公式アプリ 教育情報まなびの手帳

お子さまの年齢、地域、時期別に最適な教育情報を配信しています!

そのほかにも、学習タイプ診断や無料動画など、アプリ限定のサービスが満載です。

ぜひ一度チェックしてみてください。

子育て・教育Q&A