自由研究に役立つ! 専門家が教える「工場見学」のコツ
近年、子どもから大人まで大人気の工場見学。夏休みの自由研究に、工場見学を予定しているという人も多いのではないだろうか? そこでベネッセ教育情報サイトでは、大阪経済大学経済学部教授の山本俊一郎氏に、工場に行った際の見学ポイントについて教えてもらった。
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お子さまと一緒に工場見学に行く際は、ぜひ、以下の注目ポイントをアドバイスしてあげてください。きちんと観察ができれば、気が付いたポイントをまとめるだけでも自由研究になります。
(1) 生産ラインはいくつあるのか?
生産ライン(※ひとつの商品を効率的に作るための、流れ作業による作業工程のこと)はいくつあるのか、また、見学に行った際に動いているラインの数はいくつあるのか観察してみましょう。
(2) 働いている人の服装はどんなものだろう?
食品工場の場合は衛生面に気を付ける工夫がされていますし、自動車工場などの場合は作業員の身の安全を守る工夫がされているはず。服装のどんな点にその工夫が見られるのか観察してみましょう。さらに、帽子の色や作業着の色がほかの従業員と違う人がいる場合は、その中にリーダーがいるかもしれません。服装によって役割の違いを見分けられるかチェックしてみましょう。
(3) ミスを防ぎ、安全を守るために「見える化」されている工夫はあるか?
工場では生産ラインで異常があった場合、ひと目でわかる工夫がしてあります。ライトが光るようになっているのか、音が鳴るようになっているのか……どんな工夫がされているのか、観察してみましょう。
さらに工場の中の掲示物にも注目! ミスを防ぐための注意事項を標語として貼り出したり、不良品の発生件数を表やグラフにして貼り出したりしていることも。どんなものが貼り出されているのかを見るのも楽しいかもしれません。
また、見学中に疑問に思ったことはメモを取っておいて、あとで案内係の人に質問してみましょう。質問をするのは緊張してしまうかもしれませんが、真剣に見学していることが伝われば、係の人もうれしいものです。わからないことはぜひ聞いてみてください。
出典:工場見学をどう学びに生かす? ~工場見学の魅力とは?~【後編】 ‐ ベネッセ教育情報サイト