キャリア教育にもなる工場見学 専門家がすすめる、家族でできる見学前のコツとは?
自由研究として、また家族のイベントとしても人気の高い工場見学だが、その目的や見学のコツをきちんと把握しておくと、楽しみ方や学びの質も変わってくる。ベネッセ教育情報サイトでは、工場見学がより充実したものになるよう、神戸国際大学経済学部教授の中村智彦氏に、見学前のコツについて教えていただいた。
***
工場を見学することで、お子さまはたくさんのことを学べます。その時に大切なのが、保護者のかたの下調べです。商品が誕生したきっかけや商品開発時の工夫など、保護者のかたに予備知識があるとお子さまに注目ポイントを教えたりしながら見学できるので、見学先で誘導されるままに見るだけより、お子さまの記憶にも残りやすくなります。
チーズ工場ならばチーズが固まる凝固作用を実際に見学したり、酒造メーカーでは腐敗と発酵は実は同じ働きなのだと教えてあげたりすることができます。食品工場は、食育にも活用できますね。さらに体験型の見学ができれば、実際に自分の手でモノを作ることができますので、より印象に残るでしょう。工場見学に行くことは、モノ作りへの興味を養えますし、商品の製造過程を知ることで消費者意識を高めてくれます。
また人が働く現場を見ることは、キャリア教育の一環にもなります。最近は、自分の親がどんな仕事をしているかわからないお子さまが増えています。見学をしながら、保護者のかたの仕事について教えるのもよいと思います。家族の大切な思い出を作るイベントとしても、工場見学をおすすめします。
出典:自由研究にも活用できる! 工場見学に行こう!! ~見学の目的~ ‐ ベネッセ教育情報サイト