大学教授に聞く、自由研究に生かす工場見学のポイントとは?

大学教授に聞く、自由研究に生かす工場見学のポイントとは?レジャーや観光としても定番となった一方、社会科見学や夏休みの自由研究としても活用できる工場見学。どのようなポイントに着目すれば学習にも生かすことができるのか。ベネッセ教育情報サイトでは、大阪経済大学経済学部教授の山本俊一郎氏に、工場見学を学びにつなげるための事前準備について伺った。

 

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工場見学は以前から、社会科見学など野外学習の一つとして取り入れられてきましたが、現在では大学生にとっても、なかなか知ることができない中小企業を知るきっかけになるため、就職活動やキャリア教育の一環としても注目されています。さらに、大人になってからも知的好奇心を満たす生涯学習として関心が高まっています。

 

工場見学が注目されるようになったのは近年、「ものづくり」=「かっこいいこと」というイメージが定着したことが大きな理由として挙げられます。熟練の職人やベテランの工員たちの言葉にはできない勘や、経験を通じてしか身に付けることのできない知識が、日本の「ものづくり」の強みとして注目されているのです。

 

工場見学を学びにつなげるには、少しでも事前準備をしておくことをおすすめします。特に、「工場の何を知りたいのか」「工場の何を見学したいのか」を明確にしておくとよいでしょう。

 

たとえば、インターネットを利用して、どんな商品の製造過程を見られるのか、製造過程のどの部分を見学できるのかについて、子どもと一緒に事前に調べておくだけで、当日の見どころを把握することができます。

 

事前に調べられない場合でも、保護者のかたが「材料が入った大きなタンクがあるかな?」「すごい速さで組み立てられていく部品が見られるかもしれないね」などと話すとよいでしょう。そして、工場に着いたら、「実際に行かないと見られないものを一つでも見つけよう!」など、声をかけてあげてください。その一言があるだけで、子どものモチベーションもぐっと上がるはずです。

 

出典:工場見学をどう学びに生かす? ~工場見学の魅力とは?~【前編】 -ベネッセ教育情報サイト

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